【男主】第7の最強と蝶【新門紅丸】 (ページ13)

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蝶が3頭ページ13

『皇国で大隊長会議？』

昼餉の手伝いをしていたら紺炉が話を振ってきた。

紺炉「あぁ、急に全隊の大隊長に招集がかかったんだ。」

『へぇー。あ、紅が行かないって言ってるから俺に説得してほしいってこと？』

紺炉「あぁ、俺の言葉じゃ聞く耳持たねぇんだ。」

『そんなめんどくさそうなこと紅が行くとは到底思えないけど…まぁやれるだけやってみるね！』

紅は聞かん坊だからなぁ

紺炉「さすがに俺達も皇国に目をつけられたらヤバいからな。」

『それもう手遅れじゃない？』

さて、今日は紅見回りか。

いつもは俺もついていくんだけど、今日はあんまり体調良くなかったんだよな。

まぁ体調もだいぶ良くなったし、紅を探しに行こう。

「まぁ黒ちゃん、今日は外に出ても大丈夫なのかい？」

「お、今日はお嬢が外出てるぞー！」

詰め所を出るや否や外にいた人たちに囲まれる。

そんな俺体弱くないよ。

昨日も紅について見回りしてたじゃん。

『こんにちは。紅どっちに行ったか知ってる？』

「あぁ、紅ちゃんならさっき藤のばあさんがやってる甘味処のあたりを歩いてたよ！」

『みんなありがとう。じゃあね～！』

皆に手を振っておばあちゃんの甘味処のほうへ歩いていく。

少し歩き回ると火消しの法被を着た丸まった背中が見えた。

紅だ。

『紅―――！！』

紅が気づくように少し大きな声で呼んでみる。

すると形のいい頭が少し揺れてこちらを向く。

俺も駆け足で紅のほうに行く。

今日はいつもの法被じゃなくて着物だから少し走りずらい。

紅丸「何しに来たんだよ…今日は休んどけっつったろ。」

相変わらずの不機嫌そうな顔。

『体調がよくなったから来たんだよ。寝てるだけじゃ筋力も落ちるし何より暇だしね。』

紅丸「絶対一番最後が有力だろ。」

『まあねー。』

紅丸「…なにか話があったから来たんだろ。」

『えっなんでわかったの。』

紅丸「暇なら紺炉の手伝いもできるだろ。あぁそうか、お前は料理できないんだったなぁ？」

『手伝いぐらいならできるわ！！』

くっそこいつ…バカにしやがって！

「あらあら今日もお熱いわねぇ。」

「浅草は今日も平和だなぁ」

俺らが口喧嘩してるとまた人がちらほら寄ってきた。

紅丸「うるせぇぞてめぇら。」

「あーー！！紅ちゃんが照れてるよ！」

紅丸「くそっ。おい黒、話は飯食いながらでいいだろ。詰め所戻るぞ。」

紅は俺の手を引っ張ってずんずん歩いて行ってしまう。

今日も浅草は平和です。