歪んだ心の優しい嘘 (ページ9)

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第8話　[避難] ページ9

・[避難]・

　授業中、学園中にけたたましい程のブザー音が鳴り響いた‥

　生徒達は勿論、急な事で先生達も焦った表情をしていた

　先生が生徒達を落ち着かせようとした時、

　この学園の校長、ディア・クロウリー先生の声が聞こえた‥

「皆さん落ち着いて下さい！生徒達は先生の指示に従い避難して下さい！」

　「繰り返します！」と、此方も焦った様な声色

　皆も、先生達の顔色を察したのか普段騒がしい生徒も大人しく指示に従っていた

　‥‥一体、何が起きてるの？

　僕等はひとまず、自分達の寮に避難することになった

　途中から、指示は寮長に任せ先生方は、何処かへ行ってしまった

　僕は一応、ハーツラビュル寮に避難することになった

　皆困惑した状態だったけど、僕は何故か冷静だった

　辺りを見回すと、トレイ先輩が何か探しているようだった

『トレイ先輩、どうかされましたか？』

「ああ、監督生か‥実はな‥‥」

　内容を聞くと、「エースとデュースのみ見つからない」と言う事だった‥

「うーん‥避難してる時は見かけたけど‥全く、何処に行ったんだゾ」

『！？‥‥まさか』

「あ！オイ！」

　僕は嫌な予感がし、止めようとしてる先輩を余所目に僕はグリムを抱えて

　鏡の方へ走っていった

　グリムも何かを察したのか、最初は暴れていたが直ぐに静かになった

　きっと２人の事だから、先生達の方へ向かったはず！

・[続く]・