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「なんで泣いてるの?」

『母さんが死んだの』

ここは病棟、膵臓癌で母さんは死んだ。

ぐしゃぐしゃと顔を歪めながら泣き喚く私に、彼は話しかけてくれた。

なぜなのか、まったくもって分からない。

「…そっか、じゃあ______

君を守るよ、俺が」

『…ほんとに?』

「うん、絶対。俺の名前は、迪ソ螻ア繧峨□逕キ。君の名前は?」

『繧峨□逕キ…私はA。』

「忘れないでね」

こんなほんの口約束。

でも、この口約束で私は救われたんだ。


___________________

唯、もう今は思い出せない。

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作者名:N | 作成日時:2022年8月9日 14時

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