三話 ページ4
「で、君はなんなの？」
ども、Aですって、挨拶してる暇ないんだよ。誰かこいつをどうにかしろ
「なにって聞かれてもねえ。人間だけど」
『は？(ガチトーン)』
『はぁーーーーーーー』
「ため息つくと幸せって逃げるらしいよ」
『誰のせいだと』
「スミマセンデシタ」
情報だけ奪ってから処す？いや、こいつの弱みが知れたら俺の配下にも……、いやいやこんな馬鹿阿保サンはいるだけ無駄だろなんでスパイやってんだよこいつ
「ねえ今酷いこと思ってない？」
『思ってないよ』ﾆｯｺﾘ
「ﾋｯ、じょ、じょーだんだよ。それで、俺を捕まえて何の情報を知りたいワケ？」
そーいうお気遣いはありがとサン
『黄昏って聞いたことn「俺の友達だよ！」……は？』
「黄昏はねぇ、俺らスパイの中で最も凄い奴なんだぜ。俺の憧れでもある」
「…………友達っていう線はなし…と、」
「話聞いてた？」
『いや、黄昏って奴凄いんだろ？なら
「悲ぴ」
『泣かんでもろて』
というかもっと良い情報くれよこのやろう
『お前、名前なに？お前って呼ぶの紛らわしいから』
「偽名だけども良いなら。ルイス・ガルシアだよ局員サン」
『ガルシア……ふーん(中尉なんか知ってるかな)』
「それにしても、君は随分と優しいんだね、暴行とかさあ。スパイだぜ、俺は」
「…………………………………」
『今この場で殺しても良いんだが』
『時間の無駄だ。きゃー優しいねー俺』
「うざ」
『殺したろかコラ』
「……へーへー。他に聞きたいこと有れば聞けよ。お前ならなんかもう良い」
「？……じゃあ、黄昏について、言えることだけで良いから言え。無理に聞き出すのも良いがそんな気分ではないから」
「言えることっつてもねー。無駄かもしれないけど、俺に盗聴器つけろよ。そしたら真実が分かるだろ？」
一瞬、耳を疑った。盗聴器を？こいつに？
こいつは黄昏って奴のことを友達だと言っていた
つまり、この発言は仲間を
相変わらず、こいつの思っている事は訳が分からない
「なら、お言葉に甘えて付けさせて貰うよ。すぐに壊しても良い、が」
「なにかヘマした場合、ガルシア含む関係者全員の首が飛ぶ」
俺にしては、かなり甘いな
「分かったよ局員サン。だがこれだけは約束してくれ」
「平和な世の中になるように、東西関係無く、安心して暮らせるように」
「幸せに暮らせるように」
「！……………了解…」
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作者名：天神 玲 | 作成日時：2022年5月22日 17時
