【実/況/者】ヤンデレだらけのアパートで【男主】 (ページ13)

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生活10日目ページ13

『んむ...っ！？』

手が離れたと思ったら、突然呼吸を塞がれた
紛れもない、あろまさんの唇で口を塞がれ呼吸ができなくなる

何で、何で、俺男とキスなんかしてるんだ
気持ち悪い、今すぐ離れてほしい
けれど、突然塞がれて酸素が足りなくなって全身から力が抜けて抵抗しようにも抵抗できない

『っは...』
「息の仕方くらい覚えろバカ」
『こんなこと...』
「許されると思ってるのかって？許されるに決まってんだろ。だって、Aは俺のものだし」
『んなこと...んんっ...』

最後まで言うことすら許されず、再び塞がれる
男とキスどころか、これが俺のファーストキスなんだ
そんな童貞こじらせてる俺に、キスしながら呼吸するなんて器用な真似できるわけがない
どうしようもなく涙が流れてくる

「泣いてる、かーわいー」
『っはぁ...はぁ...』

肩でも息をしながら、口端から流れる唾液を拭う
今すぐ吐き出したい、男とキスしたなんて認めたくない

「もうだいぶ慣れただろ」

慣れるわけがない、慣れたくもない
そんな俺を他所に再びキスをされる

『んふ...んんっ...！』

こいつ、とうとう舌まで入れてきやがった
自らの舌とあろまさんの舌が絡み合う感覚が気持ち悪くて仕方がない
吐きたい、今すぐ吐きたい
俺の体内から、あろまさんの細胞を全て吐き出したい

もう耐えられない

「いっ...！！」
『...っは、ざまぁ』

思いっきりあろまさんの舌を噛んでやった
あろまさんの口端から赤い線が伝っている、ざまぁみろ
俺の口内も少しだけ鉄の味が広がっている

『っ...』

ジャラという金属が擦れる音と共に、再び俺の首が絞められる
今度はあろまさんが、俺の上に馬乗りになりながら
ぼやけた視界に、般若のような形相のあろまさんが映っていた

「折角俺が優しくしてやろうと思ったのに、もうぜってえ許さねえ」
『がっ...っ』

言葉を発しようとする度に、より強く締められる
やばい、これマジで死ぬやつだ

『ふっ...はっ...』

少しだけ絞める力が弱くなったと思えば、両手から片手になっていた
下の方で何かカチャカチャという音が聞こえる
と、同時に太腿あたりが外気に晒されたのが分かった

おいおい、まさか冗談だろ？