白い尾っぽの短編集 (ページ7)

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◇猫彼女の嫉妬---sh ページ7

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我が家に猫が来てから数日がたった日。
俺は今もなお猫で癒されていた。ーーー隣から感じる視線に気付かぬまま。

《にゃ〜》
「ん〜よしよし。」

『…………しゃけ？』

「ん？どうし、ってあ！猫奪うな！」

突然声をかけてきたと思えば、さっきまで手の中にいた猫が彼女のAに奪われていた。
Aはと言うと、じと〜っとした目でこちらを睨みながら腕の中にいる猫を撫でていた。

あまりにもその目が冷たくて冷や汗をかきながら声をかける。

「え、えーーーと…Aサン？なにが…」

『………って…』
「え？」

『っ〜///』

甲高い声？を出したと思えば猫を抱きながら俺に頭を擦り付けてくる。
あ、コレは…

『ねっ、猫と彼女っ///どっちが好きなのっ？！////』

やはり。この大きな猫ちゃんは嫉妬していたようだ。
彼女の頭が俺の胸あたりにあるので自然と上目遣いになり、恥ずかしくて顔が真っ赤。
さらに嫉妬心で目に涙も浮かべている。

上目遣い&真っ赤&涙目

その怒涛の攻撃に完全に心を撃ち抜かれた俺はすぐに大きな可愛らしい猫ちゃんを撫でる。

「彼女に決まってんだろ…はぁぁぁ…マジ何でこんな可愛いんだコイツ。」

『ちょ、な、撫ですぎ！！髪乱れるっ、からっ！！////』

本当はもっと撫でたいが、頭から手を離す。
何故なら、俺はこの先の展開を知っている。

『……やっぱ、もう少し撫でていい…よ…////』

「はぁ？何でこんな可愛いんだよありがとう神。」
『な、何言ってんの…？』

神にお礼を言って(？)頭を撫で続ける。
その最中も腕の中の猫を撫で続けているAも、猫に心を奪われているんだろう。

そうしてその日は猫の頭を撫で続けて終わった。