拗ねてるのはわんこのせい ページ41
1週間が経って、康二くんのカメラには康二くんの写真が増えた。
康二くんは照れつつも「嬉しい」とニコニコしていた。
向「本当に送らんでええの？危ないやん」
A「大丈夫！ふっかさんが買い物ついでに下まで来てくれるみたいだから」
向「そうなんや。じゃあここでお別れやな…」
A「楽しかったよ。本当のお兄ちゃんみたいだった」
向「というか双子みたいやったな」
A「そうだね」
向「まあでも俺は、彼氏になりたいねんけどな」
真っ直ぐ目に見つめられ、どうしたらいいのか分からなくなる。康二くんの気持ちを知ってる上で、どう返すのが正解なのか。
向「…そんな困った顔せんでよ」
ごめんと言い終わる前に頭をポンポンと撫でる。
相変わらず、少し手が震えてる。
向「ふっかさん、そろそろ来るんちゃう？」
A「あ…ほんとだ、そろそろつくって」
向「おう…じゃあまた仕事の時な」
なぜか、名残惜しい。また会えるのに。
康二くんに小さく手を振って、エレベーターで地上に降りる。サングラスをかけたふっかさんが待ってた。
深「A。おかえり」
A「ただいまです…」
深「どした？」
A「んー…少し名残惜しくて」
深「…そうなの？」
A「康二くんとは、すごく気が合って本当の双子みたいな感じだったから…あ、でも。ふっかさん見てください」
深「ん？わ、この康二めちゃくちゃ写りいいじゃん」
A「私が撮ったんです。康二くんのカメラ借りて」
深「え？すご」
A「やっぱり、思ったとおりでした」
深「？」
A「康二くんの第一印象、綺麗な人で。そしたら何もかもが綺麗で、優しくて臆病で…臆病な部分は私も同じだったり…なんか分かり合えたからきっと写真も私が思ってる康二くんが写ると思ったんです」
深「ふーん…」
A「それで、今度からは…？ふっかさん？」
急に手を強く繋がれた。絶対に振り解けない、男の人のそれだった。
深「早く、帰ろ」
A「え、まってちょっと、そんな早く歩けない」
深「外だとあれだから」
A「え？」
深「Aのこと、思いっきり抱きしめれないから」
A「え、いやなんで…」
深「康二康二って…言うから」
A「？？」
深「康二のほうが、Aのこと分かってるんでしょ？いつも一者に過ごしてる俺より康二の方がいいんでしょ」
A「え、そんな」
深「ずるい…康二ばっか」
…拗ねてる？
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雪姫 - 素敵な話しですね…私もふっかさんに拾われたいですわ。続きお願いします。 (2022年12月22日 0時) (
レス) @page15 id: 2fedfb09fc (このIDを非表示/違反報告)
mamemiya(プロフ) - はじめまして。これからの展開がとても楽しみです。応援してます(´ω`)✨ (2022年12月21日 13時) (レス) @page7 id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：町田 | 作成日時：2022年12月20日 7時
