太陽と月「相澤消太」 (ページ3)

今日:14 hit、昨日:5 hit、合計:15,812 hit

Episode01. ページ3

　
　
　
　
「今日から隣に引っ越してきた透目です。よろしくお願いします。ほらAも挨拶しなさい」

「Aです。よろしくおねがいします！」

俺が5歳の頃、隣に引っ越してきた同い年の女の子

第一印象は、「目がキラキラした奴」だった

「相澤です。わざわざご丁寧にありがとうございます。ほら、消太もご挨拶しなさい」

「・・・あいざわ、しょーた」

「しょーたくん・・・じゃあ、しょーちゃんだね！」

初対面にも関わらず、太陽のような笑顔を俺に向けてくれた女の子

「一緒に遊ぼう！」
そういって、小さな手で力強く俺の手を引く女の子

それがAとの出会い

幼稚園、小学校を共に過ごし「しょーちゃん」呼びから「消太」に変わった冬

今年も、もうすぐ終わろうとしていて

「来年から中学生だね」なんて、炬燵でミカンを頬張りながら笑っているA
「そうだな」と適当に相槌すれば

「ちゃんと人の話聞きなさい」

右頬を強くつねられる。

いつもの光景とともに、微かにミカンの香りがした
　
　
　
　
　