太陽と月「相澤消太」 (ページ20)

今日:10 hit、昨日:5 hit、合計:15,808 hit

Episode18.（1）ページ20

死柄木side
　
　
　
　
　
　
　
　
　
彼女と初めて会ったのは、丁度一年前だ
先生に「会わせたい人がいる」と、ある研究所に呼ばれた

そこで待っていたのは、針暗という男とAという女
女の身体には、至る所に針が刺さっている

誰が見たって、思うことは一つだろう

魂のない抜け殻

――――――――、ただの“人形”

「はじめまして、死柄木弔。私は針暗、個性は暗示・・・私の針を刺し込んだものは、私の思いのままというわけです」

チラッと女に目を向ける

「お察しがいいようで・・・」

「いい個性だが、効率が悪い・・そんな手や足に何本も刺し込まないと暗示が掛からないなんて、扱うのが面倒くさくないか？」

「この子は特別なんですよ」

「まぁ、立ち話もなんですから」と
黒のソファーへ案内され、言われるがまま腰を下ろした

女は針暗の側を離れようとしない

針暗が歩けば歩くし、止まれば止まる

今だって、座れと言われるまで座らなかった

ほんとつまらない
　
　
　
　
　