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どれくらいの時間が経っただろう。
中にも入れず、Aちゃんも出てこない。
もしかして…と最悪な状況を思い浮かべ震える体を力強い手が触れた。
顔を上げると、優しい顔の警察官と数名の警察官が立っていた。
照「通報してくれた方ですか！？」
「は、はい！！！！早くAちゃんを！！」
照「Aちゃん…？とりあえず中に入りますね！目黒さんはここにいてください」
「でも！！！！」
照「ストーカーには貴方が刺激になるかもしれない。だからここにいてください。大丈夫です。Aちゃんは僕が必ず助けます。だから、僕と一緒に来た警察官とここにいてください」
優しく諭され、何故かこの人なら大丈夫だと思えた。
その警察官ともう一人が俺の部屋に入って、10分ほど経った時…
照「目黒さん、もう大丈夫です。ストーカーは取り押さえて、Aさんも怪我をしてるものの無事です」
「良かった…」
照「ここだとストーカーを連れて行く時に見えちゃうので、階段の方まで行きましょうか。立てますか？」
「あ…はい」
安堵で力が抜けた俺を警察官が優しく力強く支えて階段まで連れて行ってくれた。
照「Aさんは少しだけ怪我をしているので、そのまま処置のため病院に行ってもらいます。後ほど、お話を聞いた後で病院に目黒さんもお連れするので、安心してください」
「怪我って！？大丈夫なんですか？」
照「二の腕辺りをナイフで切られたようですが、幸い傷は浅いようですが、念のために病院にいくとのことです」
「…俺のせいでAちゃんが…」
照「目黒さんのせいではありません。悪いのはストーカーの方です。貴方は何も悪くない」
「でも」
照「貴方が自分を責めるのを、Aさんもいいとは思いません。不安なのは分かりますが、自分を責めないで。大丈夫ですから」
優しく背中をさすられ、話してくれるその人の声に、だんだん落ち着いてくる。
「すいません、取り乱して。もう大丈夫です」
照「あの状況は誰でも取り乱して当然です。さ、立てますか？警察署でお話聞くので、車に行きましょう」
「わかりました」
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作者名：翡翠 | 作成日時：2022年10月7日 23時
