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マズイ
本能でそう感じた。
鍵を変えてから、合鍵なんて誰にも渡していない。
だから入れるのは俺だけ。
『目黒さん』
Aちゃんはサッと俺の前に出た。
ス「あ、帰ってたんだ〜蓮」
「……」
ス「酷いなぁ彼女の私を無視？」
「…俺、貴女と付き合ってない」
ス「付き合ってるでしょ？…その女誰？」
すっと目の光が無くなり、正気のない瞳でAちゃんを睨むストーカー。
『あなたこそ誰なんですか？目黒さんは鍵を変えたと言っていました。なのに何故あなたが鍵を持ってるんですか？』
ス「彼女だからに決まってんでしょ？アンタ早く蓮から離れなさい」
『じゃあ何故彼女のあなたを見て、目黒さんは震えているんですか？怯えているんですか？彼女ならそんな事ないですよね？』
ス「………」
「今、鍵を置いて出ていってくれるなら警察には言わない」
ス「……出て行かない」
「え？」
ス「ここで私は蓮と一緒に天国へ行くの」
ナイフを取り出して、泣きながら少しずつこちらへ近づいてくるストーカー。
『目黒さん、すいません』
「え？」
Aちゃんは近くのソファに置いてあるクッションをストーカーの顔面に投げつけ、怯んでる隙に体当たりして押さえつけストーカーの手元からナイフを落とし遠ざけた。
『目黒さん今のうちに逃げて警察呼んで！！』
「え、でも…」
『早く！！！！』
状況を把握できないまま、玄関へ走って外に出る。
震える手を抑えながら警察に電話する。
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作者名：翡翠 | 作成日時：2022年10月7日 23時
