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「本当にお代いらないの？」
『大丈夫です！』
涼「営業時間外だし賄い料理だから、大丈夫だよ！」
『宮舘さんもこう言ってますし！』
「申し訳ないですよ…」
涼「じゃあ、明日Aちゃんがお手伝いしにいくんだよね？その時に、Aちゃんに美味しいご飯連れてってあげて？」
『え？？』
「それは勿論！連れて行きます！」
『いやいや、いいですよ！！』
涼「たまにはご褒美貰ってもいいんじゃない？いつも頑張ってるんだし！」
『でも…』
涼「それに、美味しいところ連れてもらって、新しいメニューの研究だと思って行っておいでよ」
『……』
「ここには負けるけど、おすすめのところあるから一緒に行こう？Aちゃん」
『……わかりました』
「やった！」
涼「目黒くん、Aちゃんをよろしくね？」
「はい、任せてください！」
涼「じゃあ、Aちゃん、入り口まで目黒くんをお見送りしてね！」
『わかりました！』
一緒に入り口までいくと、Aちゃんが立ち止まる。
『すいません、宮舘さんいつも少し強引ですよね？』
「そんなことないよ！俺もいつも頑張ってるAちゃんにご褒美あげたいしね」
『……私、頑張ってないですよ』
「頑張ってるでしょ？ここでほぼ毎日頑張って働いて』
『もっと頑張らないといけないから』
なんだか、目が潤むAちゃんを見ていられなくて、抱きしめてしまった。
『え？！あ、あの』
「ごめんね、なんかAちゃんが泣きそうに見てたから」
『…………』
「無理して頑張らなくてもいいんじゃない？たまには息抜きして、肩の力抜いてないと疲れちゃうよ」
Aちゃんは俺の腕の中で静かに小さく肩を揺らす。
少しでもAちゃんの不安や辛さがなくなればとも思って優しく背中をさする。
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作者名：翡翠 | 作成日時：2022年10月7日 23時
