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裏に行ったAちゃんを見て、深呼吸。
なんだか不思議な感覚。
Aちゃんを知れば知るほど、少しずつ惹かれている。
一緒にいると落ち着く。
まだ数回しか会ってないのに。
こんなことあまりなくて、どうしていいのか戸惑う。
『なんか、難しい顔してますよ？』
「うぉ」
Aちゃんの考え事してる時に、Aちゃんが顔を覗き込んできて思わず変な声が出た。
『驚かせてごめんなさい』
「全然大丈夫」
『難しい顔してましたけど…やっぱり明日怖いですか？』
「え？あぁ、怖くないと言えば嘘になるけど、大丈夫だよ」
『そうですよね…安心出来ないかもしれないですけど、精一杯お守りします！！』
「Aちゃんは女の子なんだから、俺が守るよ」
『……目黒さんって優しいですね』
「ん？」
『自分を大事にしてくださいね』
「え？うん、ありがとう」
『さ！冷めちゃいますよ！グラタン』
「…そうだね！」
なんだか、Aちゃんの顔が一瞬曇った気がしたけど…
俺は深く立ち入っていいのか分からなかった。
『そう言えば、さっき宮舘さんに呼ばれたじゃないですか？手伝いに行ったら両手いっぱい野菜持っちゃって野菜室開けられなくて困ってて笑 なんだか宮舘さん可愛いですよね笑』
「宮舘さんお茶目なところあるからね笑」
涼「俺の話？」
宮舘さんは奥から顔を覗かせた
『なんでもないですよ！秘伝のチーズ調合聞かれたので秘伝だって言ってただけです！笑』
涼「あー、あれは研究の末の調合だからね！」
『そうです！だから内緒ですもんね！』
「そんなにすごいのか」
涼「凄いよ〜目黒くんがウチで働くなら教えるよ〜」
「料理苦手なんで大丈夫です笑」
涼「残念だな〜笑」
宮舘さんは笑いながら奥に戻って行った。
『さっきの宮舘さんのお茶目な話、二人だけの秘密で』
「秘密？？」
『宮舘さん、恥ずかしそうにしてたので！秘密にしましょ？お茶目なところ』
「そうなんだ、わかった笑」
『それに…二人だけの秘密って楽しいですよね』
Aちゃんは微笑みながら人差し指を口元に持っていく。
“二人だけの秘密”に少しだけときめいてしまったのは、俺だけの秘密。
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作者名：翡翠 | 作成日時：2022年10月7日 23時
