Kalanchoe (ページ23)

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　『眠いの？』
　「昨日寝れなくて」
　『なら一限目サボって、屋上いく？』
　「でも今日この後雨降るよ」
　『そっか…。んー、じゃあ軽音部の部室行く？』
　「え？」
　『私、一応軽音部だから。ほぼ幽霊部員だけど。私が寝れるようにお布団持ち込んだから寝れるよ？』
　「学校に布団持ち込んだの？」
　『そ、バレないように圧縮袋に入れて』
　「なんだそれ」
　『一緒にいく？朝礼始まったら誰も来ないし』
　「うん、行く」
　『なら朝礼始まる少し前に屋上の階段のとこいといて？そこなら先生にバレずに待てるでしょ？』
　「わかった」
　『朝礼始まったら迎えに行くね』

また頭を撫でて、Aは教室を出た。

あの後、京本と何話したとか、何処居たとか。
モヤモヤしてたことが、Aと話しただけでこんなにも軽くなる。
2人でいる空間がとても落ち着く事を知ってから、もう離れられない気がした。

まだ会ってそんなに時間が経ってないのに。
まだ何もAの事、知らないのに。
だけど、何があっても離れたくない。
Aの苦しみをとってあげたい。
出来る事なら、Aの好きな歌を歌えるようになってほしい。
それが出来るのは、俺なのか、京本なのか。
わからないけど、笑っている彼女をずっとある見ていたい。

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