― drip ― (ページ20)

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ん？いるじゃん。パクチャニョル。

ミンソク先生越しに友達と楽しそうにしてるチャニョルくんを見つける。なんだ、来る気ないなら初めから来るなんて言わないでよ。

　「あ、そうだ。今日の夜予定あります？」
　『ないですよ～』
　「じゃあ飲みに、行きませんか？」
　『ぜひぜひ ! あーでも、書類まとめないといけなくて』
　「気にしないでください、待ってます」

咄嗟にチャニョルくんからミンソク先生の方に視線を戻す。どうやらもう1人のキム先生も誘って3人で行くそう。

ミンソク先生にお昼のお礼を言って、足早に保健室に帰る。早く飲みに行きたいしさっさと終わらせよう

　『やっと、おわった、』

日が暮れかけてる。想像より遥かに書類が多くて手間取ってしまった。お昼にミンソク先生と交換した連絡先にメッセージを入れる。

　「ヌナ！」

急に扉が開く音と、朝と同じ声に驚いて手が止まる。

　『どうした、の』
　『怪我してるね、こっち来れる？』

　「部活してたら足首ぐねった」

歩きづらそうなチャニョルくんを椅子に誘導して座らせる。

　『あーぁ、だいぶ腫れてるよ...』
　『痛かったでしょ、よくがんばったね』

テーピングをくるくるまいて固定して氷を当てる。

　「ちゃんと、先生だね」
　『先生です～』

　「昼休み来るって言ったのに、嘘ついた」
　『いいよいいよ。気にしないで』

　「でもヌナ、ミンソク先生といたよね、」

　「お、チャニョル！大丈夫か？」

たまたまご飯一緒に食べたんだよ、って言おうとした瞬間にミンソク先生が保健室に入ってくる。

　「先生なんでまだいんの？」
　「やー、俺がいちゃだめか？仕事だ仕事。」
　「なんで保健室きたわけ？」
　「なんかお前怒ってる？お名前先生いるかなと思って」

あからさまにふてくされてるチャニョルくんと困り顔のミンソク先生。

　「足、ありがとうございました」
　『うん。気をつけてね～』

ひょこひょこ歩いて保健室から出て行くチャニョルくん。しっかり固定したし、少し安静にしとけばすぐ治るはず。

　『すみません、わざわざきてもらって』
　「大丈夫ですよ！いきましょうか」