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17 atsuto side ページ17

『内田選手!今回の帰国は何日ほどですか?』

『内田選手!最近の調子の方は!?』

『内田選sh『内田選手!』


篤人「日本代表のキャンプに参加します。それまではゆっくり観光かな。」




いつ知ったんだよ、帰国。



メディアはこえーな。笑




俺が帰国を決めたのは今日。

日本代表のキャンプがあるから近々帰国する予定ではいたけど、

予定はもう少し先だった。





そう今朝の電話のせいだ。


麻也「うっちー、おはよ!」

電話でも相変わらず朝からうるさい。

篤人「なに?」

麻也「あのさ、急なんだけど今日日本に帰らない?」

篤人「は?キャンプまだ先でしょ。」

麻也「いやー、でもうっちー練習ないでしょ?それがさ、当たっちゃったんだよねー。うーん、まあ当ててもらったのかなー。フフフ。」

篤人「なにが?」


麻也「気になる??」



篤人「べつに。」


麻也「もー、そんなこと言わないの!びっくりするよ、なんとね浜野美沙 ちゃんのライブがあたっちゃったんだー!!」


篤人「えっ。」


まさか、このタイミング。


麻也が好きなのは知ってたし、教えてくれたのも麻也だけど


でもいま麻也の口からその名前が出るとは思わなくて。

麻也「うっちー聞いてる?それでね、一緒に行こうよ!こんな機会めったにないよ、うっちーも好きでしょ、浜野美沙 !」





好き。


というか


いや、単純に好きなんだ、歌が。声が。




好きだった。








ただ昨日のあの


"あー、私の声です。"


って言葉が



"嘘の世界に行かなきゃならないの。笑"


って悲しそうに笑った表情が



もう"好き"ってだけじゃ


終われない気がした。




篤人「わかった。行く。てか、いつ?」



麻也「そうこなくっちゃー!さすがうっちー!えっとね、まあとりあえず午前中に飛行機に乗れば間に合うよ!あ、あと俺今日本にいるの。だから、さみしいだろうけど一人で来てよね。笑。」



篤人「さみしくねーわ。まあわかった、りょーかい。」


そんな急に誘うものなのか。



と、戸惑いながらも。



慌てて用意して、飛行機に飛び乗った。









きっと彼女の歌声を今一番聴くべきなのは


俺なんじゃないかって




また自惚れたことを、、


って自分に思いながらも







聴きたいから。




君の歌声を。

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作者名: | 作成日時:2013年12月14日 17時

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