ゆるぶろさんといっしょ！ (ページ3)

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お膝の治療。ページ3

家の中へ入り、さっそくおとじゃさんの手当てを始める。
見たところ、全身に擦り傷が数カ所あった。特に膝が擦りむけている。
消毒液を染み込ませたガーゼを当ててやり、絆創膏を貼っていく。染みるのだろうか、傷口に触れると時折うぅ、と唸る。
その様子を心配そうに見つめるおついちさん。

兄「手荒な真似はするなよ！」

がるるる、と牙を向けんばかりのあにじゃさん。そんな彼に少々怯みながらAは治療を続けた。

治療も残すところ膝の傷のみとなった。
おとじゃさん、染みます！ごめんなさい！と小さく謝りながらAが膝に消毒液をかける。

弟「うわぁぁぁ！！！」

「ひぃぃぃぃぃ！！！！」

おつ「……ああぁぁぁあぁぁあ！！！」

兄「うぉ…お前ら何やってんだよ…」

……状況を説明しよう。突然目を覚ましたおとじゃにビックリしたAは、思わず消毒液が染み込んだガーゼを手から離した。それがおついちの額に落ちたのだ。一同大パニックである。

あにじゃの声にハッと我に返ったAは、おついちの額からガーゼを剥がした。

「おついちさんごめんなさい！大丈夫ですか？」

おつ「あぁビックリした。けど大丈夫、ちょっと心臓がチャコっただけだから」

チャコ…？Aはよく分からなかったが、とりあえずおついちさんは大丈夫なようだ、と安心した。

そして視線は目を覚ましたおとじゃさんの方へ。
起き上がろうとしたおとじゃさんをあにじゃさんが支えていた。

兄「おとじゃ大丈夫か？！」

弟「…あにじゃ？おついちさん？ここは…？」

兄「お前、しばらく目を覚まさなかったんだぞ！」

おつ「も～！心配したよ～！ここはね、彼女のお家。おとじゃ君の怪我の手当てをしてもらってたの！」

泣きながらおついちさんが話す。あにじゃさんも目にうっすらと涙を浮かべていた。
おとじゃさんも目が覚めて一安心。Aもホッとしながら彼らを眺めていた。すると、おとじゃさんと目が合う。

弟「君は誰？俺を助けてくれたの？ありがとう」

その声にあにじゃさんとおついちさんもこちらを見上げた。