20… ページ20
勝己が目覚めると、既にAは彼に抱きしめられる形で眠っていた。
「…A…？」
寝起きでまだはっきりしない頭を一生懸命働かせて考えてみても、なぜ彼女がここで眠っているのか、想像もつかなかった。
…流石の勝己も、まさか自分が寝ぼけたまま、彼女の腕をひっぱって引きずり込んだとは思うまい。
勝己は、自分の腕の中で眠るAの寝顔を眺めていた。
さっきまで自分の誘いを押し切って出久と帰った彼女にイライラしていたはずが、見事に全部吹き飛んだ。
単純だな、と思って勝己はふっと笑う。
その時、腕の中でAがもぞもぞと動いた。
「ん…勝己…？」
その声に起こしたか、と思って「A？」と名前を呼んでみるが、起きる様子はない。
だが代わりに寝言が帰ってきた。
「もっとぎゅっとして…」
それに勝己は、一瞬思考が真っ白になった。
…は、…？
考えるより先に体が動いて、とりあえず腕の力を強める。
それでも中の彼女がつぶれてしまいそうな気がして、すぐにほんの少し緩めた。
それにAは目を瞑ったまま満足げに口角を上げて笑うと、また眠ってしまう。
「…んだよ」
そう呟いた彼の顔は真っ赤に染まっていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 476人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
no name(プロフ) - まだ読んでいないので申し訳ないのですが、夢主ちゃんの名字はなんて読むのですかっ？ (2021年9月22日 13時) (
レス) id: b6b1793042 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぴ - 間違えました、お言葉じゃなくて「お小言を」でした (2021年5月17日 0時) (レス) id: e740e61b6c (このIDを非表示/違反報告)
ゆぴ - 最初の「お言葉」って13号さんのやーつじゃないですか笑笑（語彙力なくてすいません (2021年5月17日 0時) (レス) id: e740e61b6c (このIDを非表示/違反報告)
エレン - 13号は男です。 (2019年1月20日 2時) (レス) id: 9cf5f7dc68 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - リっちゃんさん» はじめまして、コメントありがとうございます！いい人だなんてとんでもないです、あんな失態を晒して、更にはいろんな方に多大なご迷惑をおかけしてしまう事態となりましたが、そう言っていただけると非常に嬉しいです！ぜひこれからも宜しくお願いします！ (2018年12月7日 16時) (レス) id: 5ef8f6c403 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
