【星名漣】恋愛≠依存【きみが心に棲みついた】

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…はぁ〜漣だ漣だ漣だ！夢なんかじゃない！


一番逢いたくて、一番逢いたくなかったあの漣だ！


私も今日子ちゃんレベルに挙動不審になっちゃいそう。


なんで漣がここに…！


ずっと頭の中でそう考えながら急ぎ足でエレベーターに向かう。


エレベーター前に着くと適当に階を押して、中に入ると閉めるボタンを連打する。


そしてエレベーターが閉まりかけた時、漣がそれをこじ開けた。


「まさかこんなところで逢うとはなぁ…」


漣は微笑みながらそう言う。


私は何も聞こえないふりで、振り向きもしなかった。


「俺はもう…Aを離すような馬鹿な俺じゃないよ」


漣はそう言うと、後ろから私をそっと抱きしめた。


すぐに離そうともがいたけど、漣の力に叶わないと悟ると抵抗する気力もなくなった。


それに、まだ漣のことが忘れられないこともあるのかもしれない…


だから自分から別れを告げたのに、漣離れできてないんだろうな、私。


「…やめて。漣が離さないって言うなら、私は離れる方法を見つけるから。」


私はそう言うと、漣が驚いて力を抜いたのを見計らって漣の腕を解く。


そしてタイミングよくエレベーターの扉が開いたのを見て、漣を置いてその場を去った。


「…っ、へぇ」


残された漣はエレベーター内で一人、苦しそうな表情でそう呟いた。

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