【名探偵コナン】ゼロの紅一点【降谷零】

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彼女が目を覚ますと、見知らぬ部屋のベッドの上だった。


そして昨日のことを思い出して、ここは零の家なんだと悟る。


(零に迷惑掛けちゃったなぁ)


Aはまだぱっちりと目が覚めていないのかうつらうつらと居眠りかけるも、ベッドから起き上がった。


そして下へ降りると、微かに懐かしくて、いい香りがする。


…零、料理上手かったもんな…


そう考えていると、降谷がAに気付く。


｢…A！おはよう｣


降谷がそう言ってはにかんで笑うと、Aもつられてふにゃりと笑った。


｢おはよう〜何作ってるの？｣


彼女はそう言いながら彼のいるキッチンへ行く。すると、綺麗にお皿に盛られた卵焼きにごはん。


そして今作っているのは味噌汁らしい。これがあの懐かしい香りだったのかな。


久しぶりにちゃんと朝ご飯を食べるかもしれない。しかも大好きな和食。


｢…いただきます｣


律儀に手を合わせて言う彼女に、降谷はぷっと吹き出す。


｢…何さ｣


Aは寝起きなこともあり少し不機嫌な声色でそう聞くが、降谷は笑いをこらえきれないまま答えた。


｢いや、ちゃんと言うんだなぁ〜って思って。…やっぱりAは向こう行っても変わってないな｣


｢何それ…｣


…とりあえず分かるのは、零はなぜかご機嫌なようだ。

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