49 ページ49
「あぁ…それはね。工藤くんと話す機会があって、その時小学生にしては妙に大人びてるなぁと思って、ほんの好奇心で調べたの。そしたら彼が表れた時期と工藤新一が姿を消した時期がピッタリ重なるし、カマを掛けたら引っかかったしで確信したってワケだよ」
「…工藤くん、気を張ってるようで全然張れてないトコあるから…」
「みたいだね」
二人でそう苦笑いしていると、ふと灰原が腕時計を見てあ、と声に出す。
「帰らなきゃ…博士に余計な心配かけたくないのよ」
「オーケー、こんな時間に呼び出した私も私でごめんね。送るよ。工藤邸の横の阿笠さんのお宅でいいんだっけ?」
「悪いわね、ありがとう」
灰原が微笑んでそう言うのを聞いて、Aはシフトレバーに左手を置いて、アクセルを踏み込んだ。
…
「…っと、着いたよ、灰原さん。」
時間も時間なだけにうとうとしかけていた灰原にそう声を掛けると、彼女はぱちっと目を覚ます。
…職業柄なんだろうな。起こされるとすぐ起きれるの。私もそうだもん、心配ないちょっとの物音でも起きちゃう。…これはただ神経質なだけか。
そう思って一人で苦笑いしていると、灰原は降り際に「ねぇ、哀でいいわよ…なんだか堅苦しくて」と口に出した。
それにAは「哀ちゃんね、了解。私もAでいいから」と微笑みながら返すと、哀も微笑み返してくれる。
…可愛い子だなぁ…
なんて思いながらも、自宅に戻るためまた、慣れた手つきでギアを入れて愛車のアクセルを踏んだのだった。
509人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
(・ω・) - 面白いです!更新楽しみに待ってます!! (2018年5月3日 18時) (レス) id: 65d2e31131 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - ユリアさん» コメントありがとうございます…!めっちゃそれなです!そのシーンは劇場でほんと息止まりました笑あの指はやばい!!(私も語彙力なくて申し訳ないです) (2018年4月26日 22時) (レス) id: 5ef8f6c403 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - こんばんは!私もゼロの執行人観ました…!!あの、安室さんの、恋人のシーンでギアとハンドルに手をかけるときのかけかた半端なくないですか!?(文章力なくてすいません!) (2018年4月25日 21時) (レス) id: 948ea5509c (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 華さん» コメントありがとうございます!ねー!ほんと何回でも見たいです! (2018年4月16日 5時) (レス) id: 5ef8f6c403 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - ☆Ø☆彡.。さん» コメントありがとうございます!めっちゃそれなです!!あれはやばかった!!もう何回も惚れ直しちゃいました笑 (2018年4月16日 4時) (レス) id: 5ef8f6c403 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ