【名探偵コナン】ゼロの紅一点【降谷零】

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「私ね…前々から組織の下っ端、楠田陸道について気にしてたの…下っ端のくせにやたら組織内で悪い意味で有名になっちゃったから」


Aがそう言うと、本堂瑛海は神妙そうにその話を聞いていた。


「聞いた話じゃ、その楠田って男…拳銃自決したらしくて。私の推理では、秀…赤井に追い詰められてそうせざるを得ない状況になったと思うんだけど…その楠田って男が赤井の死に深く関わってると思うんだよね」


そして、当然ながら本堂瑛海さん…貴女も。赤井を始末した以外に、何か関わってるんじゃないかな？


Aはそう続けると、本堂瑛海に向かって不敵に笑う。私に隠し事は通用しないよ、と言わんばかりに。


それに本堂瑛海はまた肩を竦めると、「ごめんなさい、私の負けね」と眉を下げた。


「そう。赤井が生きていることを知っているからこそ、今組織内を騒がせている赤井の亡霊が気になるのよ」


まぁ、赤井が本当に死んでいたとしたらそれはそれで怖いけど。なんてジョークを交えながらも、本堂瑛海は赤井の死の真相について話した。


「赤井のことは貴女の推理通り。楠田の死体をすり替えて、指紋は赤井が指にコーティングをして工作。ジンの目は防弾チョッキから血が飛び出すようにして誤魔化した…」


それに自身の推理がほぼ当たっていたことに少し楽しくなってふっと微笑む。


…こんな面倒くさいことに巻き込んだ元凶の秀一さんにも、たまには連絡してみようかな。


クレームの。

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