工具たちとのお話 (ページ10)

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体調を崩したあなた２ページ10

メス「ほれ、これを飲め。そうすれば気分も良くなるだろう。」
A「なんか変なものでも入れてる？そう簡単飲んだりできないよ。」

メス「お前さんをこう見えても気遣ってるんだがなぁ。わしも自分の薬について知りたいし、そもそも風邪薬に何か仕込むぐらいなら最初から無理矢理飲ませとるわ！」
がっはっはと大きく笑い、水の入ったコップと錠剤を手渡す。

メス「あのマイナスの坊ちゃんは素直じゃないんだか、お前さんのことを気にかけていてな。わしがおつかいを頼まれてしまった。」
めんどくさいのは嫌なんだがなぁと笑いながら話をするメス。マイナスの優しさと少し安心したのか、眠気が襲ってくる。

A「やっぱりしんどいのかも。薬を飲ませてくれてありがとう。眠たくなってきたよ。」

メス「風邪をひいた奴は寝るのが良薬だな。今度元気になったら、お前さんでゆーっくり実験しようか。がーっはっは！」
冗談なのか本当か分からないニヤニヤした顔でそう話す。じゃあなと頭をポンポンと撫でられると、私は眠りについていた。

＊

目が覚めると体が軽くなっていた。あれから5時間ほど寝てしまっており、もう夕方になっていた。

プラス「大丈夫ですか？A様。(手でおでこを触り)あっ熱が下がったようですね。本当に良かった。」

メス「私が買い物から帰ってきたら貴方は寝ているし、やすりも寝ていて…良くなったなら良かったです。

やすり「だってなんか急に眠たくなったんだもん！僕はちゃんとA様を看病するき満々だったのにぃ！」
なんでだろうと首を傾げながらキリに言うやすり。キリも少し呆れた様子。

A「みんなありがとう！たくさん寝たから元気になったよ。心配かけてごめんね。」
みんながニコニコとこちらを見てくる。今日メスと出会ったことは内緒にしておかないと。あと、今度マイナスにもお礼をしないと。