切実にモテたい【爆豪勝己】 (ページ2)

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「ねぇかっちゃん。どうして私はモテないんだと思う？」

ふと聞いてみる。今までそんなこと考えた事はなかったが、友達に「かわいいね」と言われる割にはモテない。

よく考えると気になる。

「あ゛ぁ!? なんでテメェのくっだらねぇ質問に答えなきゃいけねぇんだコラ」

「ほら、私って女子には可愛いってよく言われるんだよ？なのに1回も告白されたこともなければナンパもされないんだけど」

そう言うと、かっちゃんはもともと寄っていた眉間のシワをさらに深くした。

「そういう雰囲気がないからじゃねぇの」

「そういう雰囲気とは」

「テメェ、昔からそういうの興味なかったろうが！だから服もだせぇわ、仕草も可愛くねぇわ、化粧もしねぇわ……」

かっちゃんの蘊蓄はまだ続きそうだったが、恐ろしくなってあさっての方を向いた。

「聞いてんのかコラ！」

聞きたくありません。

「…………かっちゃん」

「あ？」

かっちゃんの目をしっかり捕らえ、息を吸い込む。

「私、これからモテるから」

「は？」

かっちゃんにそんなこと思われてたなんて屈辱すぎる。

「私決めたから！ 1ヶ月以内に告白かナンパされるから！絶対!!」

かっちゃんは呆気に取られてあほ面になっている。

「てめぇ急に何言って……」

「それじゃよろしくねー！」

「おい待てコラ！」

私はかっちゃんが反応をする前に、ダッシュで離れた。

自分でもよくわからない動機だけど、自分磨きライフが幕を開けた。