【MHA】頭のネジ、はよ拾ってこいや【爆豪】 (ページ5)

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ネジ、よんほんめ。ページ5

四限目の授業が終わり、お昼休みに入った。
　俺は切島に連れられて、一緒に食堂まで来ていた。
　カレーうどんを受け取り、席を探しに行こうとする。

「あ」

　豚カツ定食がのったおぼんを持って、何処かを向きながら切島は言った。
　俺も切島が向けた視線のところに目を向ける。
　そこには、一人でお昼を食べるストーカー女の姿。
　端に座っていて、その近くの席が二つ空いている。
　切島はその方向に向かって歩いていった。

「なあ、止戸」

　ストーカー女の近くに行ったかと思えば、切島はソイツの肩をポンと叩いていった。
　ビクッと体を揺らして、ストーカー女はこっちに目を向ける。

「爆豪くんと、切島くんだー」

　食べている時は無表情だった顔が一変し、ストーカー女はくしゃりと笑って俺を見た。

「どうしたの？」

　そう言って、箸を食べている器の上に置いて、体を俺達に向けた。

「ここの席、二つ空いてるから俺達も座っていいか？」

「は？」

　切島が言ったあと、俺は顔を歪ませて言った。
　言った張本人の切島は俺の背中を押して、ストーカー女の隣の席に来させた。
　ストーカー女の方に目を向けると、目をキラキラと輝かせている。

「ぜんっぜん、いいよ！むしろ、ぜひぜひここへって感じだし！」

　切島が「ありがとな」と言って、ストーカー女の隣の隣の席に座った。この状況からして、俺はここに座るということらしい。
　ストーカー女は隣の席の椅子を引き、手で払って「どうぞ」と言った。
　下僕みたいだな、なんてくだらないことを思うが、すぐに脳内はカレーうどんのことになった。お腹がぐー、と鳴る。
　俺は隣に座るのは嫌だったが、お腹の減り具合がピークに達していたため、何も言わずに椅子に座った。
　近くにあった一味唐辛子をカレーうどんに赤くなるまでかけるべく、手に取った。

「爆豪くんもカレーうどん？」

　隣でカレーうどんを啜りながら、ストーカー女は言った。
　気にせずに一味唐辛子をかける。

「あのね、私もカレーうどんなんだぁ」

「見りゃわかるわ」

　心の中で思ったはずがどうやら口に出ていたらしく、ストーカー女がまた嬉しそうに笑う。
　俺が喋るのが面白いとかナメてんだろ。

「ニヤニヤしてんじゃねぇ、キメェわ」

　と、ヘラヘラと笑っている、ストーカー女が気に入らなくて、一発デコピンを食らわした。