双子になって百四日目。 ページ16
巻き起こる歓声。響き渡るボールの音。
春高バレー二日目昼、俺たちは、、、、
徹を探していた。
「マジで及川どこ消えた。」
事の発端は三十分前。徹がおにぎりなどを買いに行ってくれたことからだった。
好きなおにぎりの具を指定し送り出した結果、今徹は帰ってこない。電話してもメールしても返事は返ってこない。
さすがにおにぎりを買いに行くのに三十分もかからないだろと話し合い俺たちは徹を探す旅に出たのであった。
「やっぱ迷ったんじゃね？あいつ」
「トイレに1票ー。」
「トイレさっき見たけど居なかったよ」
「じゃあどこに居んだよ」
岩泉は半分諦めもう席に戻ってよーぜ？と呟いている。
俺もそう思う。座りたい。
「あ"っ！あそこ！！！」
花巻がなにやら見つけたようで遠くのほうを指さす。
すると大量の女子に囲まれている徹が居た。
それを捉えた瞬間岩泉の顔に般若が宿る。
あ、これ徹終わったな。
そう考えつつターゲットを捕捉した
岩泉の手にあった空のペットボトルが徹の頭目掛けて飛んでいく
バコッ
凄い音がして徹がぎゃっと悲鳴をあげた
「お〜い〜か〜わぁ〜？？？？？？？」
「ﾋｯ…ごめんねみんな。俺もう行かなくちゃ。」
えぇ……と声をあげるギャラリーにひらひらと手を振り徹がこちらに戻ってきた。
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作者名：しばいーぬ | 作成日時：2021年11月26日 19時
