カナヲと買い物1 ページ37
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『本日はここまで』
Aがそういうと周りにいた数名の隊士が頭を下げる。
「「ありがとうございました!」」
『はい、お疲れ様でした。』
そういって隊士達はばらけていった。
最近のAはしのぶに呼ばれ、蝶屋敷にいる隊士達の稽古をつけていた。
そもそも上弦の陸以降、Aに任務は入っていない。
お館様から暫くは隊士の育成と自分の子息の教育に力を入れてほしいと言われているからだ。
そのため、毎日のようにAは蝶屋敷に赴いていた。
し「Aさん、ちょっと頼み事をしてもいいですか?」
稽古の片づけをしていたAにしのぶが声をかける。
『片づけ終わったらでいいですか?』
そういって、しのぶの方向を向いたAの表情が少し固まった。
いや、頭巾を被っているので正確に言えば其処から覗く口元が少しひきつったということだが
Aの表情が固まった理由はしのぶの後ろに彼女の継子・栗花落カナヲがいるからだ。
し「はい、カナヲにお使いを頼もうとしたのですが一人だと不安で
生憎、私もアオイもきよもなほもすみも皆、手が離せない状態なんです。
カナヲの手伝いをお願いできますか?」
言うだけ言ってしのぶは屋敷の中に帰っていった。
『言い逃げされた…
取り敢えずカナヲちゃん、片づけ手伝ってもらっていいですか?』
カナヲはニコリと笑って頷くと木刀の入った箱を道場へ持って行った。
・
(苦手だな、)
片づけをした後、そのまま屋敷を出て商店街を歩く二人。
Aはカナヲを見ながらそう思った。
しのぶから何か言われているのか、カナヲはAの言うことを素直に聞いた。
しかし、そんなカナヲがAは苦手だった。
Aは100年間鬼殺隊に属し、色々な隊士を見てきたがカナヲほど異端な隊士はいなかった。
カナヲほど自分を持っていない隊士は初めて見たからだ。
彼女の生い立ちは聞いていたし、幼いころからしのぶ、その姉のカナエと一緒に稽古をつけてきた。
(感情はあるんだろうけど、極端に自分を出さないようにしているんだろうな…無意識的に)
実弥のように鬼を憎んでいる、伊之助のように強さを求める、そういう大きな感情をが表に出ている者は其処を上手い具合に扱えばどうにかなる。
炭治郎や煉獄のように責任感が強い、また義勇のように後ろめたさを感じている者はそれを否定せず正しく伸ばしてやればいい
でも…
・
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白(プロフ) - 夜小雨さん» ありがとうございます!私も無一郎推しなのでこれから無一郎とどんどん絡ませていきたいと思ってます! (2019年9月11日 20時) (レス) id: a10d3b18e2 (このIDを非表示/違反報告)
夜小雨(プロフ) - 初コメ失礼します!この作品とても面白く読ませていただいています!私は時透無一郎君推しなので、いつも楽しみに更新を待っています!これからも頑張ってください! (2019年9月10日 7時) (レス) id: 7c173ad1c5 (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - 夏目さん» ご愛読ありがとうございます。学校が始まって更新頻度がどうしても落ちてしまうのですが、空いた時間を見つけて更新していきたいと思っています!私もアニメを見ながら煉獄さんの声が若々しい…と驚きましたw (2019年9月7日 22時) (レス) id: a10d3b18e2 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - いつも楽しく読ませて貰っています。とっても良い作品だと思うので、更新よろしくお願いします。あと、私も煉獄さんの声はもう少し野太いイメージでした!頑張ってください! (2019年9月7日 0時) (レス) id: 06c8633641 (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - なう。さん» コメントありがとうございます。師弟愛からの恋愛ですか…検討させていただきます。 (2019年8月22日 20時) (レス) id: a10d3b18e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白 | 作成日時:2019年8月12日 22時