雨柱の日常 ページ34
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遊郭での一件から一週間の経った。
Aは産屋敷邸へ来ていた。
『輝利哉、くいな、にちか、ひなき、くいな、今日はどんなお話をしましょうか？』
彼女の目の前には五人の子供が座っていた。
月に二度、Aは産屋敷の子供達に教鞭をとる。
教鞭と言ってもただ話を聞かせるだけだ。
長年、鬼殺隊で戦ってきた彼女の話は産屋敷を今後担っていく…鬼殺隊を率いていく者たちにとってとても為になるものだと数代前の当主に頼まれ、それからは常に産屋敷の子供達に色々な話をしてきた。
100年間鬼殺隊にいるAの話は多岐にわたる。
勇敢な隊士の話、歴代産屋敷当主の話、歴代柱の話、鬼の話…
そんな彼女の話から産屋敷の子供達は鬼殺隊を率いる者としての自覚と大切なものを見つけていく。
そういう意味では産屋敷の人間も鬼殺隊の隊士達と同じく、彼女の教え子だった。
『今日は…そうですねぇ、鬼殺隊にいた夫婦のお話なんかどうですか？』
そういって彼女は美しい声で過去を紡ぐ。
・
『く〜、疲れた。』
産屋敷邸から自宅へ帰ってきた彼女は庭で体を動かす。
型を極め、より多くの隊員を救いたいと思ってのことだった。
無「Aさん！」
少し休憩していれば、同居人の霞柱・時透無一郎に声をかけられる。
『何か…』
ブスリと不機嫌丸出しでそれに応じるA
もし、無一郎が師範と呼んでいればきっと無視していただろう。
無「稽古をつけて下さい。」
『嫌ですけど。』
間髪入れずに返す。
無「手合わせだけでも…」
『嫌です…というか君は今、破門中の身です。
屋敷はお情けで貸しているようなものですし、いい加減お館様に頼んでご自分の屋敷でも持ったらいかがです？柱なんですし』
Aの絶対零度の発言に無一郎は撃沈した。
とぼとぼと屋敷の方に戻っていく。
Aは鍛錬を続ける気にもなれず、自室のある離れへ戻った。
・
自室へ戻ると部屋の中が冷たかった。
文机を確認すれば〈我が娘へ〉と書かれた箱が置いてある。
中を確認すれば氷をかたどった髪留めが入っていた。
Aは大きく息を吐くと箱を押し入れに入れようとしたが、紙が箱の下に挟まっていることに気づいた。
『手紙付きは久しぶりね。』
そう呟くとAは手紙を広げた。
・
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白(プロフ) - 夜小雨さん» ありがとうございます！私も無一郎推しなのでこれから無一郎とどんどん絡ませていきたいと思ってます！ (2019年9月11日 20時) (
レス) id: a10d3b18e2 (このIDを非表示/違反報告)
夜小雨(プロフ) - 初コメ失礼します！この作品とても面白く読ませていただいています！私は時透無一郎君推しなので、いつも楽しみに更新を待っています！これからも頑張ってください！ (2019年9月10日 7時) (レス) id: 7c173ad1c5 (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - 夏目さん» ご愛読ありがとうございます。学校が始まって更新頻度がどうしても落ちてしまうのですが、空いた時間を見つけて更新していきたいと思っています！私もアニメを見ながら煉獄さんの声が若々しい…と驚きましたｗ (2019年9月7日 22時) (レス) id: a10d3b18e2 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - いつも楽しく読ませて貰っています。とっても良い作品だと思うので、更新よろしくお願いします。あと、私も煉獄さんの声はもう少し野太いイメージでした！頑張ってください！ (2019年9月7日 0時) (レス) id: 06c8633641 (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - なう。さん» コメントありがとうございます。師弟愛からの恋愛ですか…検討させていただきます。 (2019年8月22日 20時) (レス) id: a10d3b18e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白 | 作成日時：2019年8月12日 22時
