雨柱と風柱3 ページ19
in実弥
実「テメェ、何で俺を継子にしなかった?」
帰路の途中、話題を振る。
そう、コイツと手合わせした後、俺はすぐにコイツに継子の申請をした。
コイツに稽古をつけてもらえば、俺はもっと強くなれる、そう確信したから。
しかし、結果は断られた。その時俺はコイツは継子を作る気はないんだと思っていた。
でも、コイツは時透を継子として迎え入れた…
『えぇ、それ今聞く?』
そういって、にやりと口元に笑みを浮かべるコイツに直感した。
実「テメェ、絶対誤魔化したり、揶揄ったりするんじゃねえぞ!事実だけを述べろ!!」
俺が叫ぶように伝えれば、コイツは静かに舌打ちをした。
テメェ、やっぱりか…
俺がイラついているのを察してか否か、すぐに話し出した。
『実弥くんが恐ろしいほど不器用で優しいからだよ。』
基本、素は言い聞かせるような先生口調…コイツのころころ変わる喋り方にいちいちイラついていた俺に昔、コイツが教えてくれた。
『実弥くんは私が時透くんを継子に迎え入れたことに色々思っているところがあるんだろうけど、私は別に時透くんを贔屓しているわけじゃないよ。鬼殺隊の皆が私の教え子、弟子みたいなものなんだから、』
そう言うAの口元は朗らかな笑みを帯びていた。
実「じゃァ、何で時透を継子にした。」
『それは、彼が心の底から鬼に怒りを覚えていて、簡単なことで情に流されない子だからだよ。』
俺はコイツの言ったことに背筋が凍ったように感じた。
頭巾を被っていて見えないはずなのに、一度だけハッキリと見たことのあるコイツの眼はきっと、恐ろしいほど澄み切って、遠くを見つけているんだろうと理解した。
・
暫く歩いているとふいにコイツが止まった。
実「どうしたァ?」
『鬼だ!』
俺が問えば間髪入れず答えが返ってくる。
『鬼、列車、これは…』
それだけ呟くとAは走り出した。
『実弥くん!お館様に鴉を送って!杏寿郎くんが危ない!!』
それだけ叫ぶとアイツは一瞬で見えなくなった。
・
大正コソコソ噂話
炭「Aは半鬼、父親の鬼の影響なのか近くにいる鬼の気配が分かるそうですよ。弱い鬼より強い鬼の方が分かりやすいのだとか、
禰豆子も鬼の気配がわかるのかなぁ」
前回文字数の関係で入らなかった技紹介
雨の呼吸 漆ノ型 落下傘:刀をしならすように縦に向け、敵の攻撃を受け流す技。
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白(プロフ) - 夜小雨さん» ありがとうございます!私も無一郎推しなのでこれから無一郎とどんどん絡ませていきたいと思ってます! (2019年9月11日 20時) (レス) id: a10d3b18e2 (このIDを非表示/違反報告)
夜小雨(プロフ) - 初コメ失礼します!この作品とても面白く読ませていただいています!私は時透無一郎君推しなので、いつも楽しみに更新を待っています!これからも頑張ってください! (2019年9月10日 7時) (レス) id: 7c173ad1c5 (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - 夏目さん» ご愛読ありがとうございます。学校が始まって更新頻度がどうしても落ちてしまうのですが、空いた時間を見つけて更新していきたいと思っています!私もアニメを見ながら煉獄さんの声が若々しい…と驚きましたw (2019年9月7日 22時) (レス) id: a10d3b18e2 (このIDを非表示/違反報告)
夏目(プロフ) - いつも楽しく読ませて貰っています。とっても良い作品だと思うので、更新よろしくお願いします。あと、私も煉獄さんの声はもう少し野太いイメージでした!頑張ってください! (2019年9月7日 0時) (レス) id: 06c8633641 (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - なう。さん» コメントありがとうございます。師弟愛からの恋愛ですか…検討させていただきます。 (2019年8月22日 20時) (レス) id: a10d3b18e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白 | 作成日時:2019年8月12日 22時