アネモネ【爆豪勝己】 (ページ5)

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覚悟ページ5

強引にかっちゃんの腕を取り連れ出そうとするが、かっちゃんも男の子。
力で敵うはずもない。

…と思ってたら、力が緩まりジロリと睨んで来た。
もうそれは鬼のような形相で。

「かっちゃん…？」

「テメェなにウロウロしてんだクソが。とりあえず入れや」

「へ？え、あ？ちょっ、待って」

強引だけど、優しく引っ張られてかっちゃんの部屋に連れ込まれる。

周りの男子からは、ヒューと言う声が聞こえるがそう言うイチャイチャする気ではないだろう。

「クソが。妊婦がうろうろしてんじゃねーよ！」

「へ、私のこと心配してくれたの？」

「ったりめーだろ！オレにも非はあるし」

「でも、かっちゃん。私産むよ？産みたいの」

そう言うと、かっちゃんがクソが！と言いベッドの上に座り込む。
頭の上をくしゃくしゃしたあと

「オレは産んで欲しい。ヒーローが自分のガキの命までころす訳にはいかねえ」

「私もね、親に電話したの」

「俺もババアに連絡した」

「私のところは好きなようにしなさい…だって」

「俺は責任持てって言われた」

その2人の言葉とかっちゃんが、親に確認してくれていたことに感動してしまった私は感極まって泣いてしまった。

かっちゃんは本当にズルイ男だと思う。

この子はかっちゃんとの子。
まだ結婚はできないけど、必ずこの子を育てて行きます。