アネモネ【爆豪勝己】 (ページ22)

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ヒーローにページ22

目を開けるとそこは知らない場所だった。

キョロキョロと見渡すと、病院だということがわかる。
すると看護師さんが来て

「風神さん目覚まされたのね！先生呼んでくるわね」

そう言って、パタパタと小走りで走って行った。
すると、ツンツン頭が見えた。

まさかとは思ったけど、そのまさかだ。

「…かっちゃん？」

「テメェが倒れたからよ、大丈夫かクソが」

「なんで…？」

かっちゃんは、先に教室に戻ったはずだ、
そのあとに、私は授業をサボってお腹の子に語りかけてたら…お腹が痛くなって…

「全部聞いてたの！？」

「いや、これ渡そうと思って引き返したら倒れてた」

「…あ。よかった」

これとは、なにか箱に入ってて詳しくは分かんないけど、細長い何かだ。
でも、私のために引き返してくれたのは確か。

「ありがとう」

「はよあけろや」

「え、うん」

そう促されあけようとしたら、先生が来て、しかも私は学校で倒れたもんだからリカバリーガールも来ていることが分かった。

そして、先生に聞いた結果は＂切迫流産＂だそうだ。
切迫流産は、まだ流産しきっていなくて、妊娠の継続する可能性が高いらしい。

…本当によかった。
そう心から思った。

この子を失うと思うと、本当に怖かった。
命を落としてでも守ると決めたこの子を失うのは、本当に怖い。

かっちゃんが私を見つけてくれたことに感謝だ。
かっちゃんは私のヒーローだ。

そして、私はこの子の命を守るヒーローにならなければならない。
命を変えてでも守るヒーローに。