【忍たま】私、事務たまになりました！その2

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｢書類をまとめるひとに、左吉くん。お願いしていいかな？」

左吉『僕だと計算が力不足とでも？』

｢そうじゃないの。優秀な1年い組の左吉くんだから頼んでるの。書類がぐちゃぐちゃにまとめられても、あとで見る潮江さんが怒るでしょ？左吉くんになら安心して任せられるなぁ｣

左吉『そ、そういうことなら』

田村『あれ？私は？』

｢三木ヱ門君が補助役かな。この中では1番年上だから、どの仕事でも一応全部出来るでしょ？みんなが出来てそうなら計算をどんどん進めてほしいな｣

田村『まかせとけ！』

話が終わる頃、ちょうど皆が軽食を、食べ終わる。

｢今からヘムヘムの鐘が鳴るまで作業、その後小休憩、この繰り返しで終わるまでの予定でいよう。体調悪くなったらすぐに言う。報連相を忘れずにね｣

ここに来る前に(作造叔父様のせいで)報連相の大切さが身に染みて実感できた。

｢間違えてしまったことは、隠さずにしっかり報告、隠して後で発覚するより、起きたその時にどう対処するかが大事だからね｣

田村(ほんとにコイツ同い年か…？)


｢よし、がんばろう！｣

会計委員『おー！』



((会計委員会side))

先程の地獄のような環境が嘘みたいだ。
あれだけあった書類の山が着実に消えているのが分かる。それもこれも、

会計委員会(A(さん)のおかげだな…)

みな、自分の仕事をしている途中、チラリと彼女を見る。

彼女の算盤を打つ速さは、潮江先輩くらい…いや、それ以上に早いだろう。
どこから出したか分からないが眼鏡をかけている。

それに、字が綺麗で読みやすく、計算違いがひとつもないのだ。

会計委員会(あぁ、希望の光だ…)

算盤を打つ彼女を見ていると後光が感じられる。神や仏の一種なのではないかと錯覚さえする。それに

A『無理してる人いない？無理ならちゃんと言うんだよ』

潮江先輩みたいな厳しさが何も無い…!!!

団蔵『Aさん〜！紙にシワが出来てしまいました…！』

団蔵が自分の失敗を報告する。
彼女はふっと笑い、

A『そのくらい平気だよ、少し伸ばせば見えるよ〜』

そう笑う。そして必ず『ちゃんと言ってくれてありがとうね』と言ってくれるのだ。

失敗してはいけない。自分たちの心の重りになっていたその思いは少しずつ消えていった。

そうして、会計委員会地獄の修羅場は想像よりも早く終わりを迎えることになった。


((会計委員会side、おわり))

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