救済措置を継続せよ【名探偵コナン】

7年ぶりの再会 ページ6

視線の先に見える男性。
トレードマークのサングラスに煙草。
……あの後そのまま強行犯係に残ったのか。

現場をウロウロしているコナン少年の襟首を掴み追い出そうとしている松田陣平の姿がそこにあった。
高木刑事がそれを必死に止めている。

面倒だな…

まさかこのタイミングで再会することになるとは…
いつか会うだろうとは思っていたが。

幸いにもコナン少年に気を取られ此方には気づいていないようだ

「毎度毎度…事件現場に行くたびにいるなお前、呪われてるんじゃねぇの？」
「あ、あはは…酷いや、松田刑事」

よし、今の内に此処を離れるか…。

「兎に角ガキ共は出て行け仕事の邪魔……だ、」
『……。』
「……。」

離れようと腰を浮かせた直後、不意に松田陣平の視線が此方に向けられた。
コナン少年を掴んだまま口から煙草がポトリと地面に落ちた。
私は浮かせた腰をまたベンチに戻す。

……………遅かったか。

「？松田刑事、いてっ！」
「松田君？」

しばらく静止した後、松田陣平はコナン少年の襟から手を離した。
コナン少年が尻をさすりながら睨んでいるのも佐藤刑事の声も気に留めずズカズカと此方に歩いてくる。
「「！？」」
「……」
『……』

私の前まで来た松田陣平はサングラスを外し至近距離で顔を凝視してきた。
隣の哀ちゃんも驚いた様子で私から少し距離を取る。

「……お前、まさか」
『…7年ぶりかな？久しぶりだね』
「…(ガッ！！」

おっとぉ？
挨拶したらいきなり凄い形相で胸ぐらを掴まれた
周りからどよめく声が聞こえる。

「て、っめぇ！今まで何処に隠れてやがった！！」
『待って。その言い方誤解を招く気がする』

そんな、逃走犯に問い詰めるみたいに…
顔、怖っ

「どんだけ探したと思ってんだ！！」
『え、私が悪いの？』
「ちょ、ちょっと松田君！落ち着いて、どうしたのよ」

佐藤刑事が焦ったように止めに入る。
ほら〜哀ちゃんめっちゃ怖がってる。
あーみんと一緒にコナン少年の方へ逃げちゃったじゃんっ。

「…3年前に米花中央病院の爆弾、分解したのお前か…？」
『うん。』
「え！？あの時！？貴方なの！？」
「この子が噂の？噂に聞いた通り黄色い目ですね！」

噂？私噂になってんの？マジか。

私の胸ぐらから手を離した松田陣平もとい、松田刑事は深く溜息をついた後そのまま流れるように隣に腰かけた。

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