救済措置を継続せよ【名探偵コナン】

作戦終了 ページ23

ふむ、どうやら天井に吊るしてあったオブジェは重さが足りなかったようだ。

主犯格を入れた数名がオブジェの下から這い出してきている。

……チッ。

そして、その内の1人がコナン少年に拳銃を向け発砲した。
拳銃の扱いに慣れてないのかコナン少年の横を掠め壁に穴を開ける。

犯人が2発目を撃つ前に私は懐から森林公園で大活躍をしたとりもち式捕縛銃を放った。

「うおっ！？んだこれ！？」

見事犯人に命中したとりもちは蜘蛛の巣上に広がり犯人を地面に縫い付ける。

コナン少年はその隙にスマホで何処かに連絡を入れ、安室さんは此方の方に走ってきた後、残りの男達の動きを止める。

主犯格を抑える必要も無かったかな？

その光景に目を見開き唖然と眺める主犯格の男の背後に透明マントを脱ぎながらゆっくりと近づき、男の頭に拳銃を突き付ける。

「！？」
『脳みそぶち撒けたく無いなら動かない方がいいよ。』

何もない空間から突如現れた私に主犯格は驚愕の色を浮かべる。
その様子にニヤリと不敵な笑みを浮かべる。

『ゲームオーバー、だね？』

防火シャッターの外からは警察が突入してきたのか、銃声と騒ぎ声が聞こえた後、犯人達を制圧した警察官達の手により防火シャッターは開かれ、人質達も皆無事救出された。
ーーーー
ーーー
ーー
「…透明マントですか。よくこんなもの作れますね」
「私にかかれば簡単に作れますよ」
「僕、今度他の発明品も見てみたいなぁ！」

犯人逮捕後、私達はやっと外に出ることができ、警察から事情聴取を受けるべく現在外のベンチで雑談しながら待機している。

『別に構わないよ。その代わり今日はもう帰っていいかな』
「何言ってんですか、今から事情聴取ですよ？」
『大事な用事があるんだよ。代わりに事情聴取受けといてよ』
「事情聴取より大事な用事って何？」
『車の中に家族待たせたままなんだよ。早く戻らないと心配するだろう』
「家族ってあーみんの事？」
『いや、もう1匹の方だよ』
「あーみん？」
「Aさんが飼ってる猫の事だよ。あーみんの他にもいたんだね」
『そう。買い物の後、フィリスと公園を散歩する予定だったんだよ』

フィリス…待ってるだろうなぁ、早く会いたい。
勝手に帰ってしまおうか。帰っていいよな？

そんな事を思っていると、2人から異様に視線を感じ、ふと横に目を向けた。



「……フィリス？」

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