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天才少女の昔話 ページ46

あの後も重い雰囲気が戻る事はなく時間だけが過ぎていく。

安室さんはあの後入店してきたお客さん達の対応に追われて席を外している。
少年探偵団たちは何やらコソコソ話をしていたが、近くの公園で四つ葉のクローバー探しを再開するようで、重い雰囲気を残したままポアロを立ち去った。
出て行くついでにこの雰囲気も一緒に外に捨てに行って欲しかった。

私の所為だけど。

カウンターから蘭ちゃん達の席に移動してきた私は重苦しい雰囲気の中おかわりした紅茶をただただ胃に流し込んでいる。

ちなみに今度はミルクティー。
紅茶だけでもマイルドに。
美味しいなぁ。マイルドだなぁ。

「っAさん!」
『あつっ。』

紅茶に現実逃避してたら唐突に園子ちゃんに名前を呼ばれ驚き舌を火傷する。

「あの、ごめんなさい!」
『へ?』
「私、さっき親の教育がー、とか無神経なこと言って…」
『いや、気にしないでよ。何も知らなかったんだから仕様が無いよ。』
「でも、でもっ」
「園子…」

!?なんで園子ちゃん泣きそうになってるんだ。え?私?私の所為?(困惑)

涙目の園子ちゃんを蘭ちゃんと一緒になんとか宥めようとしていると、おもむろに真純ちゃんが口を開く。

「…なぁ、Aさん。気にしなくていいなら聞いてもいいか?」
『?何を?』
「何でAさんは平気なんだよ。昔の事って言っても親に捨てられたなんてそう簡単に吹っ切れるような話じゃないだろ。子供を責任持って育てるのは親として当然の責務だろ?どうして親は悪く無いなんて言えるんだ?」

真剣なそれでいて怒りを孕んだような瞳で訪ねてくる真純ちゃんを私も真っ直ぐ見つめ返す。

『本当に親は悪く無いんだよ。悪いのは私の方だったんだ。』

私は生まれた時からすでに普通の子供とは言い難いほどの成長の速さを見せていた。

生後2週間も満たないうちに初めて言葉を発し、2歳になる頃には小中高の授業内容を全て理解し3歳の頃にはすでに科学についてずば抜けた才能を発揮していた。

初めの初めこそ両親は天才を授かったと有頂天だったが、だんだんと私の知能の高さに恐怖を抱き始め4歳の頃とうとう私を研究施設の人間に受け渡し姿を消した。




『彼らは、私を必死で愛そうとしてくれたけど。普通の人たちだった両親にとって異常な頭脳を持った私を自分達の子供だと認識出来なくなったんだよ。』

子供の不思議→←重い想い、思い



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ミコト(プロフ) - 1412さん» ……確かにっ(衝撃)ご指摘有難うございます!修正しておきます!! (2020年1月9日 22時) (レス) id: 9d332e4a56 (このIDを非表示/違反報告)
1412 - 思ったんですが、夢主さんが自販機でジュースを買っている話があったんですけど自販機に万札は入りませんよ?お話事態はとても面白かったです!! (2020年1月9日 21時) (レス) id: 927162caee (このIDを非表示/違反報告)
ミコト(プロフ) - ありがとうございます!頑張ります! (2019年1月17日 1時) (レス) id: 442cac4e68 (このIDを非表示/違反報告)
なぎ(プロフ) - 凄く面白いです! 続き楽しみにしてます! (2019年1月17日 1時) (レス) id: a63d8a48ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミコト | 作成日時:2018年12月20日 23時

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