救済措置を実行せよ【名探偵コナン】

人だかり コナンside ページ39

誘拐騒動から2日立った今日、とうとう俺と灰原は話をするべく阿笠邸へ来てもらえるようお願いしたAさんと再び会うことになった。

今日Aさんに会うということをうっかり元太達に話してしまった時は俺たちも行きたいとかなり駄々を捏ねられたが、また今度遊んでもらえる様Aさんに頼んでみるからと何とか今日の所は勘弁してもらえた。凄いしつこかった。かなりしつこかった。

あの一件であいつらすげぇAさんに懐いてんじゃねぇか…
早めに会ってもらえるようAさんにお願いしよう。

「江戸川くん何してるの？早く帰らないともうすぐAさんとの約束の時間になるわよ？」

そんな事を思っているとランドセルを背中に背負った灰原が入り口の所から俺に声を掛けてきた。

「おう、今行く」

そう灰原に返事を返すと俺もランドセルを背中に背負い灰原と共に昇降口へと向かった。
ーーー
ーー
昇降口で靴を履き替え、俺達は門の方へ歩いていると門の方で軽い人だかりができているのを発見した。

「何だ…？」
「何かあるのかしら」

俺と灰原は顔を見合わせつつ門の方へ向かうと、他の生徒達の会話が聞こえてくる。
“外車だ、かっけぇ〜…！”
“黄色い目だぁ、しかも美人だね”
“ね、美人だね”
“青い車だ〜”
“綺麗だけど何であのお姉さん、白衣着てんの？”

「「………。」」

俺と灰原は静かに頭を抱えた。
あれれぇ？おかしいぞ〜？何で此処にいるんだよ。阿笠邸に来てくれって言ったはずなんだけど、うまく伝わらなかったか？
っていうかまた白衣着てんのかよあの人、

人だかりを掻き分け俺達は人だかりの原因の元へ向かう。
門の側にアルファロメオの汚れ一つない青い車が停まっておりボンネットの前に腰を乗せスマホに目を落としているAさんの姿が見えた。
そして俺達に気づいたのかふと、顔をあげたAさんと目が合う。
黄色く光る目をゆるりと細め爽やかな笑顔を見せた。

「やぁ！コナン少年、哀ちゃん一昨日ぶりだね？君達、阿笠邸に来るように言ったのはいいけど場所を書いてくれていなかったからこっちに来ちゃったよ。全く仕様がない子だ。っていうか君ら思ったより、ランドセルがよく似合ってるね。見た目だけなら誰がどう見ても、小学生だよ。あ、見た目だけならね？」







通報してやろうかこの人。

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