もう1人の出会い ページ11
どうやら休みだったわけではないようだ。
買い物袋を手に裏から出てきたミルクティー色の髪に褐色の肌、マリンブルーの瞳の男性安室透を見つめた後チラリとコナン少年の方に目を向ける。
コナン少年は鋭い瞳で安室透を睨みつける。
「おや、コナンくんいらっしゃい」
「こんにちは…安室さん」
そんなコナン少年を安室透は特に気にする様子もなくにこやかに挨拶をする。
(ふむ、まだコナン少年が安室透の正体を突き止めるのには時間がかかりそうだな…)
喫茶店とは思えない緊迫した空気が店内を包み込む、安室透が来る数分前にお客さんは出て行っており店には私とコナン少年と安室透の3人しかいない。店のオアシス榎本梓は昼までのシフトだったようで安室透が買い出しから帰ってきた後入れ替わるように帰っていった。
「ところで…そちらのお嬢さんは?コナンくんのお友達かい?」
現在の店内状況を説明していると、コナン少年と含みのある会話を続けていた安室透が不意に私の方を見つめてきた。
「あ、えっとこの人は……っ!」
コナン少年が何か言いかけたのを遮るように立ち上がり私は安室透に手を差し出した。
『初めまして、倉科Aと言います。よろしくお願いします。』
「あ、はい僕は安室透と言います。ポアロの店員をしながら、ここの上にある毛利探偵事務所で毛利先生の弟子をさせてもらってます。」
よろしくお願いします。と一瞬呆気にとられた様子を見せたがすぐに爽やかな笑顔を浮かべ手を握り返してくれた。
流石潜入のプロだな。イケメンだ。
「……えっと、」
「…Aさん?いつまで手握ってんの?」
握った手を離そうとしない私に安室透も少し困惑の声を出す。私の隣でコナン少年も半目でこちらを見つめてくる。
『いや、イケメンと触れ合える機会は中々ないから、今の内に触っといた方がいいと思って。』
「軽いセクハラ発言だよAさん。」
『心配いらないよ。安室さんは見た所成人男性だから未成年に手は出せないよ。』
「はい?」
「何言ってんの?Aさん」
『コナン少年先程から安室さんのこと睨みつけていたろう?大丈夫安室さんよりもコナン少年の方がまだ勝ち目はあるよ。未成年同士だからね。あ、でも後3年もすれば蘭姉ちゃんは20歳になってしまうからそこは』
「んな事誰も心配してねぇよ!!」
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ミコト(プロフ) - 1412さん» ……確かにっ(衝撃)ご指摘有難うございます!修正しておきます!! (2020年1月9日 22時) (レス) id: 9d332e4a56 (このIDを非表示/違反報告)
1412 - 思ったんですが、夢主さんが自販機でジュースを買っている話があったんですけど自販機に万札は入りませんよ?お話事態はとても面白かったです!! (2020年1月9日 21時) (レス) id: 927162caee (このIDを非表示/違反報告)
ミコト(プロフ) - ありがとうございます!頑張ります! (2019年1月17日 1時) (レス) id: 442cac4e68 (このIDを非表示/違反報告)
なぎ(プロフ) - 凄く面白いです! 続き楽しみにしてます! (2019年1月17日 1時) (レス) id: a63d8a48ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミコト | 作成日時:2018年12月20日 23時