救済措置を実行せよ【名探偵コナン】

始まりの序章 ページ2

『完成だぁぁぁ！！！
長い年月を掛けついに完成させたわ！
タイムマシン！』

長い年月を掛け、と言ってはいるが普通の人間からしてみればタイムマシンなんていう不可能に近いマシンの制作を7年で完成させるなんて寧ろ早すぎるのでは？と思われるかもしれない。
が、Aという人間にとってみれば１つの作品を作り上げるのに7年もの年月を割いたことは、予想よりもかなり遅くなっての完成と言える。

Aにはかねてより、実行に移そうとしていた強大な個人的プロジェクトが存在していた。そして、そのプロジェクトにタイムマシンは必須なのだ。

誰のためでもない自分の目的の為のタイムマシン開発。

喜びの声を上げるAの声に反応したフィリスは、「キュイ！」と鳴き声を上げご主人様の側へ駆け寄って来る。
ちなみにフィリスとはAが様々な動物の遺伝子を掛け合わせ生み出した、大きな耳にキツネの様な顔、そして胴体よりも長くふわりと揺れる尻尾のついたハイブリットアニマルである。

『フィリス！』

タイムマシン片手に喜びを噛み締めていたAは、駆け寄ってきたフィリスを抱きしめようとフィリスに手を伸ばした………刹那。
ドォォーーーーンッッ

研究所の外の方から建物全体を震撼させる爆音が響き渡った。

『な、何！？隕石でも落ちてきたのか！？』
Aは素早くフィリスを抱き上げると完成したばかりのタイムマシンを手に取り音のした方へ走った。

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