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首を傾げるAの肩をむんずと掴み、顔を近づける真希。
「お前はちょっと働きすぎだろ。このパーティーだって全部お前が用意してくれたんだろ?もうちょい休んだ方が良いんじゃねえか?」
「しゃけしゃけ」
真希の言葉に狗巻が同意し、Aの器に鍋の具をよそい始める。
そして肉団子を箸でつまんだかと思えば、Aの口元までそれを運んで、
「高菜!」
「あ、ありがとうございます…」
はむ、と口に含めば満足そうに微笑む狗巻。
「あーっ、ちょっと、いくら先輩だとは言え抜け駆けはよくないでしょうが!!私がやる、Aのお世話をするのはわーたーしー!!!」
「おかか、いくら!!」
「おい、Aが頑張ってることに最初に気づいたのはアタシだろ。なんでお前ら2人が取り合ってんだよ」
「いくら大好きな真希先輩とは言え、これだけは…っっ!!」
釘崎・狗巻・真希の三人にもみくちゃにされるA。3人分の箸が口に向かって運ばれ、競い合うようにおかずを食べさせようとする。
心配してくれるのはありがたいのだが、三人とも競うのに夢中で、熱々の肉団子がAのほっぺたに、今にも当たりそうなことに全く気付いていない。
「あの、ちょっと、落ち着いて…、あつっ!」
「いいなあ、俺だって雪音にあーんてしたい」
自分の欲望に常に直球な少年虎杖が、Aにおかずを食べさせ隊に加入し、その場は益々カオスなことに。
パンダはコタツでぐーすか眠りこけているし、伊地知はあわあわとどうしたらいいのか分からない様子。
「おい、お前ら、あと先輩も、雪音から離れろ、離れてください!」
4人が、特に狗巻などがAにべったりとくっついているのが気に食わない伏黒は、そんな彼らを引き剝がすためにこちらへとやってきたが、余計にめんどくさいことになるだけである。
その輪の中心にいるAはもはや、窒息死寸前といっても過言ではない状況。
故に、最後の頼みの綱として―――――
「な、七海さん、たすけ、助けてくださいいい…!!」
先程から、我関せずと黙々と料理を口に運んでいる七海に、助けを求める。
「…はぁ、まったく。あまりに人気者というのも、厄介なものですね」
しぶしぶといった様子で立ち上がる七海。
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sou(プロフ) - わぁー!!!もうめっちゃ素敵な作品!!!見ていてにまにましてしまいます!!夢主ちゃんもすごく素敵な子で見てみて夢があって楽しいです!!一つだけ!!37ページの綺麗が奇麗になってます! (2022年2月18日 11時) (レス) @page37 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
ゆきのふ(プロフ) - sさん» あっ、そうなんですか!?では、ギリ禁断ではないってことですね!新知識です、教えてくださり、ありがとうございます!!はい、頑張りますありがとうございます!! (2021年3月28日 17時) (レス) id: 02cc0a4dd4 (このIDを非表示/違反報告)
s - コメント失礼します。とても面白いです!彼氏疑惑はこっちまでなんかヒヤヒヤしましたwでも従兄弟同士って法律上は結婚できたような… これからも更新頑張ってください! (2021年3月28日 16時) (レス) id: 82fa48879c (このIDを非表示/違反報告)
ゆきのふ(プロフ) - 43yomi1さん» し、幸せです滅茶苦茶光栄ですっ!!はいっ、頑張ります!これからもよろしくお願いします!! (2021年3月4日 22時) (レス) id: c629cc7e2d (このIDを非表示/違反報告)
43yomi1(プロフ) - いきなりすみません…滅茶苦茶面白くて、更新楽しみにしてます!!更新頑張って下さい!応援してます!!!!!! (2021年3月4日 20時) (レス) id: 674eb44c7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆきのふ | 作成日時:2021年1月28日 23時