【呪術廻戦】 未知の呪物を取り込んでしまった…3

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一応暖房はついているが、布団もかぶらずこんな所で雑魚寝すれば風邪を引いてしまうかもしれない。


とは言っても、2人はもうここから動きそうな気配もない。

必然的に、起きているAが後始末を行うわけで。


落ちているお菓子の袋を捨てて、お菓子のカスもごみ箱に持っていく。


「2人の部屋から、毛布とってこようかな」

秋も深まり、涼しい風が辺りに吹き始める季節。


“A、その格好で出歩いたら絶対にダメよ！？”

釘崎の真剣味を帯びた声が脳裏に思い浮かぶ。


(2人の部屋から毛布とってくるぐらい、別にいいよね)


肝心の釘崎はすっかり眠りの世界にフォールイン。

いちいちジャージに着替えるのも面倒くさいので、

そのままの格好でそっと部屋を出る。




「よしょっ、よっこらせっっと」

誰にも鉢合わせることなく2人の部屋から毛布を持って来て

カーペットの上で幸せそうな寝顔を浮かべている彼女たちを起こさないよう

そっと毛布をかける。

空いたスペースで、自分も眠りにつくとしよう。と、その前に――



「喉、乾いちゃったな」


暖房の効いた部屋で語り続けていたのだから、

そうなるのも当然のことで。


確か冷蔵庫に、昼間買ってきたジュースが残っていたはずだ。

何も考えずに、Aは食堂へとそっと向かう。




その頃――

「俺、ちょっと腹減ったから食堂行ってくるわ」

Aが冷蔵庫に行こうと思い立つ少し前に、

虎杖もまた小腹がすいたという理由で食堂に向かっていた。

勿論、Aもまた同じ場所に向かおうとしていることなど

虎杖は知る由もない。




暗い廊下を歩いていたAだったが、

冷蔵庫の近くだけ薄っすら明るいことに気づき、意表を突かれる。

もうすっかり真夜中なのに、先客がいるとは。


特徴的な髪色と髪型、実間違えようがない。彼は――

「やっほ、虎杖君。あなたも、喉乾いたの？」

Aが軽く声をかければ、背中を向けていた虎杖の背中が

ビクッと跳ね上がる。


彼女たちの会話を盗み聞きしていたこと、

彼女たち自身はそれを知らないこと、

もろもろの出来事が罪悪感となって虎杖に押し寄せる。


が、勿論それがばれるわけにはいかないため

虎杖は平然を装ってAに向き直った。そして――

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