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「真希さん。それはズバリ、恋ですね!!」
「ズバ恋!!」
親指と人差し指でピストルのような形を作り、真希の心臓を打ち抜くような格好で野薔薇がそう言ったので、Aも真似してみた。
「だから、違えっつってんだろーが」
「あだっ!?」
何故か、Aだけ額にチョップされてしまった。理不尽だと思う。ズバリ恋ですねをズバ恋と略したのがいけなかったのだろうか。
じんじんと痛む額を押さえ、涙目になるAを見た真希が愉快そうに笑った。
「あたしにくそ恥ずかしい話をさせて、散々からかったんだ。…A、野薔薇、ちゃんと覚悟はできてるよな?」
「うっ…」
「ギクッ…」
話題を振られた瞬間、あからさまにそっぽを向いて口笛を吹き始める釘崎に、ごろんと寝っ転がって真希から距離を取るA。
「そ、そう言えばA、あんた随分と可愛い服着てるわね?何それ、ネグリジェ?」
必殺・話逸らしの術である。そんな釘崎に小さく舌打ちをした真希だったが、彼女も視線をAの洋服に目を向ける。
ネグリジェ。それはずっと昔、フランス人の貴族が寝間着として着始めた、軽い素材のパジャマみたいなもののことだが――。
「寝るときにいっぱい服を着るの、あんまし好きじゃなくて。でもさすがに下着で寝るのは、はしたないし。この服とっても軽いから、すごく便利なの」
やはり、4分の1でも外国人の血を引いているだけあって、そういう服に惹かれるのは本能のようなものなのだろうか。
そんなことは置いておいたとしても、その服は非常にAに似合っていた。
淡いブルーは、もはや彼女のイメージカラーと言っても差し支えはない。
フリルやレースで飾られた精巧なデザインは、Aの可憐な美貌を後押しし、さながら雪の妖精に見えなくもないのだが――――、
「んでも、Aにしてはちょっとデザインがセクシー過ぎない?」
「そかな?」
首をこてんと傾げるAだが、釘崎の意見はもっともである。
首から鎖骨、そして肩にかけていっそ大胆なほどに露出された肌。
使われている素材も、かなり透け感がある生地で目を凝らせば薄っすら下着が見えるほど。
丈も膝下までぐらいしかなく、今床に寝転がり、頬杖をついて足をぶらぶらさせる姿は、いろいろとかなり際どい。
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sou(プロフ) - わぁー!!!もうめっちゃ素敵な作品!!!見ていてにまにましてしまいます!!夢主ちゃんもすごく素敵な子で見てみて夢があって楽しいです!!一つだけ!!37ページの綺麗が奇麗になってます! (2022年2月18日 11時) (レス) @page37 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
ゆきのふ(プロフ) - sさん» あっ、そうなんですか!?では、ギリ禁断ではないってことですね!新知識です、教えてくださり、ありがとうございます!!はい、頑張りますありがとうございます!! (2021年3月28日 17時) (レス) id: 02cc0a4dd4 (このIDを非表示/違反報告)
s - コメント失礼します。とても面白いです!彼氏疑惑はこっちまでなんかヒヤヒヤしましたwでも従兄弟同士って法律上は結婚できたような… これからも更新頑張ってください! (2021年3月28日 16時) (レス) id: 82fa48879c (このIDを非表示/違反報告)
ゆきのふ(プロフ) - 43yomi1さん» し、幸せです滅茶苦茶光栄ですっ!!はいっ、頑張ります!これからもよろしくお願いします!! (2021年3月4日 22時) (レス) id: c629cc7e2d (このIDを非表示/違反報告)
43yomi1(プロフ) - いきなりすみません…滅茶苦茶面白くて、更新楽しみにしてます!!更新頑張って下さい!応援してます!!!!!! (2021年3月4日 20時) (レス) id: 674eb44c7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆきのふ | 作成日時:2021年1月28日 23時