▼続き ページ3
周りのお客さんも、心なしか暑そうに見える。
しかし、取り敢えず今は、その戦争に勝てる条件とやらの方が優先事項である。
聞きたいことだけ聞き出せたら、後で目に見えないほどの氷の粒子を空間に放出して室内の温度を下げよう。
そう考えて、さっき自分で取ってきたソフトドリンクを口に含む。
「五条悟を戦闘不能にすること、両面宿儺・虎杖悠二を仲間に引き入れること」
「ぐふっ！？」
ついさっき口に含んだばかりのソフトドリンクを、ペーパーナプキンに思いっきり吹き出してしまう。
あまり自分に関係ない話だと思っていたら、めちゃくちゃ身近な人の名前が出てきたのだから当然である。男と呪霊たちとは反対側の隣に座っていたカップルが、驚いたようにこちらを見つめていた。
「ごめんなさい、汚らしいことして、何でもないです、ホントすみません…」
そう平謝りすれば、若干戸惑いながらもカップルは自分たちの世界へと戻っていった。
ちらりと横目で呪霊たちを伺えば、こちらとは関係なしに話を進めていたみたいで、一先ずホッとする。
漏瑚と呼ばれた1つ目呪霊が興奮していたが、いったい何について話しているのか聞けなかったのが悔やまれた。しかし、話はなんとなく分かった気がする。
ここでの戦争というのは、恐らく人間と呪霊との間に勃発するであろうものだ。だとすれば、なおさら聞き逃せない内容になってくるわけだが、それにしてもどうして、ここで虎杖の名前が出てくるのだろう。
――彼はもう、死んでしまったというのに。
(それでも、割と重要なことは聞き出せた…と、思う。後は帰ってこの事を五条先生に――)
「時に、そこのお嬢さん」
オムライスも食べ終え、ソフトドリンクも飲み終えて、さあ会計を済ませて呪術高専へ戻ろうというときに、男に呼び止められる。
足が動かなくなった。物理的に、というわけではない。
本能が死の気配を察知し、恐怖からくる緊張により、文字通り、足が動かなくなってしまったのだ。
…さっき、逃げるようにしてバイトをやめて行ったおじさんは正解だった。もっと早くに、自分も逃げ出せばよかった。
Aのそんな後悔もむなしく―――――、
「君は、漏瑚達の姿が、見えているみたいだね。――勿論、声も」
…男は、金色の瞳を三日月のように細めて、そう言った。
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ゆきのふ(プロフ) - めちゃくちゃ分かります、私もしれっと挟まりたいです… (2021年3月6日 14時) (
レス) id: 02cc0a4dd4 (このIDを非表示/違反報告)
斎 - 棘先輩と全力抱きしめ(助走付き)羨ましい…！棘先輩も夢主も羨ましい…！！間に挟まれたい…← (2021年3月6日 13時) (レス) id: df01ca2639 (このIDを非表示/違反報告)
安仙任(プロフ) - ありがとうございます!応援しています！ (2021年1月6日 12時) (レス) id: 80f06437e4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきのふ(プロフ) - 安仙任さん» 少し先になってしまうかもしれませんが、やってみますね！！ (2021年1月5日 22時) (レス) id: 2041975419 (このIDを非表示/違反報告)
安仙任(プロフ) - ストーリーでお願いします（。。） (2021年1月5日 22時) (レス) id: 80f06437e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきのふ | 作成日時：2021年1月4日 13時
