爆豪勝己の双子の妹は無個性だった話 (ページ29)

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兄替わりの兄ページ29

『…いい匂いする』

ふんわりと…なんだろ

カレーかな

あと畳の匂い

『…しょー…と？』

布団で手を握りながら居眠りをしている

『看病してくれたのかな…』

勝己とはまた違う別の形の兄の愛情

『ありがと』

｢っ…A？｣

『おはよ…あ、こんばんはかな』

｢っ！！｣

ぎゅーっと力強く私を抱きしめる彼の体は少し震えていた

｢よかった…お前…二日間寝てて…起きねーんじゃねぇかと…｣

『…』

｢また…いなくなっちまうかと…｣

…焦凍のお母さんと重ねたのか

『大丈夫だよ…ごめんね』

｢無茶してんじゃねぇ…心臓飛び出るだろうが…｣

『うん、うん、ごめんね焦凍』

｢あぁ…｣

さらさらとする彼の髪の毛をゆっくりと撫でた

話によればあの後勝己がナースコールでナースを呼びすぐにリカバリーガールが来たそうだ

疲れと怪我による発熱とキャパオーバーが原因で暫く休養が、必要みたいだ

勝己も相当焦ったらしい

思えば運が良かったのか…笑える話

その後焦凍と冬美お姉ちゃんが迎えに来てくれて付きっきりで看病をしてくれた

とても優しい人たち

『もう大丈夫、冬美お姉ちゃんにもお礼言いに行かないと』

｢あ、待て｣

『ん？』

立とうとする私の手を優しく掴み引き寄せられる

片方の手を私の頭の後ろに

後ろ？

『しょ…と…んん！』

なにこれ

キスされてる

『っは！…んんぁ！』

｢ん…｣

苦し…

何度も何度も角度を変えて深いキスを繰り返す

そしてやっと離れたかと思うと前髪で焦凍の顔が見えなかった

『は…へぁ…しょ…と？』

｢…消毒だ｣

『へ？』

｢わりぃ、飯食いに行くぞ｣

『え？え？はい』←

何が何だかさっぱり

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おまけ

爆豪Side

ﾋﾟｸﾝｯ

｢はっ！｣

なにか

今なにかAにあった気がする

イライラしてたまんねぇ

｢轟の野郎…くそがぁぁあ！！｣

｢勝己！夜中に叫ぶな！！｣