爆豪勝己の双子の妹は無個性だった話 (ページ25)

今日:8 hit、昨日:25 hit、合計:404,885 hit

USJ ページ25

腕、足と弾丸が打ち込まれヒーロー達がやってきた

｢っくそ、せめてあいつを殺してやる！｣

再びAに触れようと黒霧の影で手が触れそうになった時だった

ドクンッ

大きく脈が打った

『っあ"ぁぁあ！！！』

苦しむように大きな声を上げると風が刃となり誰だろうと構わず襲いかかった

まるで自分を守るかのように渦をまく竜巻

近くにいた轟や爆豪は目を見開き距離をとった

｢ｯﾁ…厄介な｣

死柄木弔と黒霧は逃げるように霧の中に消えていった

しかし安心なんて出来るわけない

｢Aちゃん！？｣

｢A！｣

緑谷に引き続き爆豪がAの名前を呼ぶがAの目からは涙が溢れ出ていた

真っ赤な瞳からぽたぽたと落ちる雫

苦しそうにその場にしゃがみこむ

『はぁ"！っうう！！！』

｢個性が暴走してやがる…｣

｢どういう事だよ轟！｣

｢…｣

轟は何も言わず足だけを進めた

しかしそれを阻む者がいた

｢どけ爆豪｣

｢俺が止める｣

｢お前には無理だ｣

｢てめぇに出来て俺にできねぇことはねぇんだよ

…もう、失うのは嫌なんだよ｣

｢か…ちゃん｣

｢爆豪…おまえ｣

｢…｣

轟の目をまっすぐと見ると轟に背を向け刃となった竜巻の中にいるAの元へと行くために足を進めた

｢爆豪少年！危険すぎる！｣

｢うるせぇ！！｣

その目は

Aだけを見ていた

『あぁぁ…っ』

頭を抱えながら苦しそう涙を流すA

皮膚が切り刻まれようが血が流れ用が構わず進んだ

｢A｣

『やだ…いやだ…もう……

ひとりは嫌だ』

｢っ…わりぃな｣

しゃがみこみゆっくりと目を合わせた

俺と同じ赤い瞳

｢戻って来やがれ…バカ妹｣

そしてそのまま

キスをした