研究がしたいの！！【失敗集】 ページ40
これはAが何とか研究や実験などを行いたがるが、尽く撃沈する涙の失敗集である…()
【夜に脱出】
「ふぁ…もう夜遅いね、寝ようA」
「本当だ。そうだ、先に行ってて！後で上に行くからさ」
「うん、分かったよ。それじゃ先に行ってるね」
さてフィンは先に行った。問題は…ジェイクなのである。
私は今日、脱出しようと思うのだがその部屋はジェイクの寝る階なため出られない。どうしよう……。
「ジェイク、フィンにちょっと私トイレに時間が掛かるからちょっと待っててねって伝えてくれる？」
「良いけどよ、もしかしてお腹痛いのか？」
「ちょっと、痛いかな…だからごめん伝えといて」
よしジェイクは上に伝えに行ってくれたし、急いで脱出しよう！
近くに隠しておいたバッグをひったくるように掴んで、窓から飛び出す。外は暗くて照らしてくれるのは月明かりのみ。
トイレが長いなと思われた時に二人にはバレるだろう、なるべく距離を稼がなければ。
材料集めに森へ来たけど暗く不気味で、何だか心細い。不思議と寂しくなった。
しばらく歩き回り、一人でこの暗い森に居ると考えていたら怖くなり僅かな音にさえも敏感になってしまう。
涙目になってしまい、つい弱音が漏れた。
「怖い…さびしいよぉ……やっぱり入らなければ、よかった……」
「…本当だよ、そう言うなら入らなければ良かったのに。ジェイクと怪しんで良かった」
「材料集めに出掛けようとしてたのは、俺様達はとっくに分かってたんだ。お前の隠してそうなバッグが無くなってて後を追ったら、予想通り。材料集めもしばらくは禁止してただろ？」
「うっ……だ、だって…」
結局連れ戻され、フィンが私を抱きしめた状態で釘を刺すように「次に脱走したら僕のベッドに縛り付けるからね」と宣言されてしまい肩を落として力無く返事をした。
…こりゃもう、逃げる事は出来ないや。
【研究室への不法侵入】
お城に忍び込めたのは良いものの私は今、コッソリと研究室へと取り上げられた自身の実験器具を取り返しに来たのだ。
研究室のドアには《A進入禁止》と張り紙が。そんなもの知らない、走って取りに行くもんね。
「よし！さてさて私の実験器具は〜っと…」
「………A、出なさい」
「えっバブルガム…？！」
入ってすぐバレている。
まさかセンサーが仕掛けられていたなんて…！
「何でダメなの？私の実験器具返してよぉ…」
「ダメよ。Aはフィンと一緒に居て、もうすぐ迎えに来てくれるわ」
お昼はお寿司にしよう→←【番外編１】(参照:記念イラスト2)
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作者名：零猫(作者1) | 作成日時：2023年9月12日 18時
