寒い季節に包まれる二つの温かさ 【赤犬】１ ページ19
気温が下がってきた秋の終わり。この頃になると手先や足先が寒くなり、暖かさが恋しくなる。
その為つい、一緒に通勤している恋人である大将の手を握ってしまう。
「…寒いんか」
「そう、サカズキの手は温かいから…」
「ほうか」
あまり会話は多くないものの居づらいとかはなく、逆に落ち着く。こんな強面で普通の海兵なら逃げ出したくもなるぐらいの雰囲気を出しており、凄く厳しい人だが仕事に強く熱心な強い心を持つ素敵な人だと思っている。
ただ、その熱心さは昼食の時間も忘れるらしい。
「…多分これ来ないな、電伝虫で呼ぶのが早いかなあ」
「オォ〜…？偶然だねェ、A。サカズキを待っているのかァい」
「そうなんだけれど…これは仕事に熱中しすぎて昼食の時間に気付いていないパターンね。……あ、そうだボルサリーノが来てくれて丁度良かったかも」
「わっし嫌な予感するんだけど気の所為かなァ？A〜？」
この際、察しが良いボルサリーノは放っておくとしよう。本人を素早く誘き出すためにはコレが一番手っ取り早いので利用させてもらうだけだ。
電伝虫を取り出しサカズキの番号に合わせる。流石に電話なら出るはず。
相手が出た瞬間、応答の言葉さえも途中で遮った。
「此方海軍本部」
「サカズキ、昼食取るからそろそろ食堂に来て頂戴」
「…何じゃAか。もうそんな時間になっちょったんか、キリがついたら行く。少し遅くなるけぇの」
「キリがつくまでの時間が凄く長そうだから今ボルサリーノと居るんだけど、一緒に食べてるね」
「…待て、すぐ行く。待っちょれ」
上手く解放させられたことに安心して笑みを浮かべて相手を待つことにした。隣のボルサリーノが自分を敵にして使うなんてという様なことを、しょぼくれながら呟いていた。
席に座って、ごめんねと頭を撫でると少しだけ機嫌が直ったみたいで安心した。
それにクザンだった時よりはマシなのだ。
「クザンだった場合のサカズキはやばかったから、ボルサリーノで良かったと安心したんだよ」
「ヘェ、サカズキ何て言ったァ？」
「着くまでに何かしたら貴様を溶かすって言ってた」
「オ〜怖いねェ〜。流石サカズキってとこだなァ」
そんな雑談をしていたら噂の張本人が到着したようで、私の隣に座った。
そして座って開口一番は
「何もされとらんか」
「唐突に酷くなァい？サカズキィ〜」
「されてないし、元はと言えば昼食に遅いサカズキに大きな遅刻をされた事くらいかな」
「…すまん。気を付ける」
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零猫(作者1)(プロフ) - ねむさん» 有難う御座います！師走で何かと忙しいですが、またチマチマ頑張っていきます！ (2022年12月10日 12時) (
レス) id: 909ea21d0e (このIDを非表示/違反報告)
ねむ - 次の更新も楽しみにしています！ (2022年11月29日 9時) (レス) id: 5d4dcca220 (このIDを非表示/違反報告)
零猫(作者1)(プロフ) - 碧.さん» その言葉で大変頑張れます！( ᷇࿀ ᷆ )貴方の勇気が私の活力になりましたので、またお話が思い浮かんだら更新していきます！！( 'ω') (2022年11月6日 23時) (レス) id: f107f7bb54 (このIDを非表示/違反報告)
碧. - 何時も楽しく読ませて頂いております！ずっとコメントしたかったのですが勇気がでず今日やっとコメントが出来ました(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)旧三代将もウタも大好きなのでこれからも更新楽しみにしています！ (2022年11月5日 23時) (レス) id: 7eb027a135 (このIDを非表示/違反報告)
ねむ - 零猫(作者1)さん» 新しく更新されたのも最高でした！ありがとうございます！ (2022年10月22日 17時) (レス) @page20 id: 8adf995a6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零猫(作者1) | 作成日時：2022年10月15日 18時
