２ ページ15
「………………………いから」
「エ？何て言ったんだァい？」
「一緒の船に乗れないから！！悪い？！そもそも、大将格が二人一緒で軍艦に乗ってた事なんて見た事ないわ。………それに、色々と言われて腹が立ったからついキレて殴った感じ。噂もあちこち立つし、そんな私に近付いて欲しくなかっただけよ」
「随分と可愛い理由だねェ〜？…それにAにどんな噂が立とうが、わっしには関係ねェなァ。ずっと君の味方で居たいからさァ」
それに色々と言われて、という部分が引っ掛かる。
滅多に上司相手などで怒らないはずのAがまさかの元帥に手を出す、なんて事があるのかとボルサリーノはその部分が凄く気になっていた。
センゴクさんはどんなマズい事を言ったのかと思考していた。
「それに色々とってェ……センゴクさんに何て言われたんだい？君が手を出すほど怒るなんて珍しいじゃないのォ」
「私には私なりの“正義”がある。簡単に言えばそれを傷付けられた感じ？向こうが大将関係のことをさせたいのは凄く分かるけど、まるで付け足しされたような役割の案を出された事が気に食わなかった」
「ン〜、どんなものか教えてもらっても良い？」
「…ボルサリーノの“秘書”だってさ。巫山戯てるよ、正義を背負うわけでも何でもないそんな役割は御免だから。…一瞬まあ、揺らいだけど」
秘書。なってもらえるならそれは凄くなってもらいたい案だが、彼女の苦労は同期のサカズキと共にずっと見守ってきた。
これをサカズキが聞いたのならば、きっと自分と同じこう答えを言うことだろう。
「君に秘書なんて向いてないねェ、わっしの傍で共に戦ってくれる方が向いてるよォ」
それにしても一瞬でも揺らいでくれたというのは嬉しい。つまりそれ程ずっと傍に居たがっている意思があったのだから、秘書でもまあ良いかなんて思ってしまう。
しかし彼女の正義は“自由な正義”。縛られることを最も嫌う。その正義を掲げる名の通り、縛られない自由な考え方を強く持つ彼女。
そんなAが秘書だなんて想像も出来ないし笑ってしまう。少々、笑いを堪えきれず失笑してしまうと怒られた。
「ちょっと、笑わないでってば！分かった秘書だなんて向いてないから自由で勝手にすぐ辞めるって思ってるんでしょう？」
「そこまで言ってないじゃなァい…笑いを隠せなかっただけでさァ？縛られる仕事は向いてなさそうなんだものォA」
頭を撫でながら「可愛いねェ」と繰り返し呟くも、やっぱり笑ってしまう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 61人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
零猫(作者1)(プロフ) - ねむさん» 有難う御座います！師走で何かと忙しいですが、またチマチマ頑張っていきます！ (2022年12月10日 12時) (
レス) id: 909ea21d0e (このIDを非表示/違反報告)
ねむ - 次の更新も楽しみにしています！ (2022年11月29日 9時) (レス) id: 5d4dcca220 (このIDを非表示/違反報告)
零猫(作者1)(プロフ) - 碧.さん» その言葉で大変頑張れます！( ᷇࿀ ᷆ )貴方の勇気が私の活力になりましたので、またお話が思い浮かんだら更新していきます！！( 'ω') (2022年11月6日 23時) (レス) id: f107f7bb54 (このIDを非表示/違反報告)
碧. - 何時も楽しく読ませて頂いております！ずっとコメントしたかったのですが勇気がでず今日やっとコメントが出来ました(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)旧三代将もウタも大好きなのでこれからも更新楽しみにしています！ (2022年11月5日 23時) (レス) id: 7eb027a135 (このIDを非表示/違反報告)
ねむ - 零猫(作者1)さん» 新しく更新されたのも最高でした！ありがとうございます！ (2022年10月22日 17時) (レス) @page20 id: 8adf995a6d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：零猫(作者1) | 作成日時：2022年10月15日 18時
