【ONEPIECE】大将と同期の中将と海賊と【短編集】 (ページ49)

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続キ　！少しピンク有り！ページ49

ただいきなり顔の横スレスレの位置で勢いよく足を壁へ叩きつけるようにやる。所謂、足ドンというやつ。

「数人とは、って何だァい？わっしは１０年間ずっと君を想わなかったことはねェのに、Aは宜しくやっていたということかねェ～？」
「仲良く飲み交わしただけなのに、そんなことで怒るなんて…ボルサリーノは本当に変わってないね？…う゛っ！」

少々子馬鹿にした言い方が気に食わなかったのだろうか、光の速度で蹴られた。
流石大将。威力はとても強くて私ではきっと敵わなさそうだし、彼の目はきっと怒っている顔であって怯んでしまう。
あっという間に距離を詰められそのまま長い事していなかった深い、深い口付けを交わす。とても苦しくて、それでいて蕩けそうな甘い口付け。昔の感覚が蘇ってくるように立っていられなくなる。

「ん、ぁ…っふ、ぼる…さりー、の…」
「ん…こういうのも久しぶりだなァ、まだAの身体は覚えていてくれているようでわっしは嬉しいよォ。…なァ、浮気なんてしてないだろうねェ？」
「してないってば…海賊団なんて結成しなかったのは、ボルサリーノ以外と深い仲になりたくなかったし……」
「嬉しいことを言ってくれるねェ…A、わっしに捕まってくれるかい？」

目の前に差し伸べられる手。今この手を取ればきっと後戻りは出来ない。逃げることも出来ないのだけれど。
きっと手を取ればボルサリーノの家に軟禁されるのは確実だろうか、いやそれ以上だと思う。海楼石の手枷なんて嵌めさせてずっと逃げられないようにしておくつもりなのだ。本人の言われるままに手を取ってしまったけれど、ほら。こんなにニコニコしている。
その後は木箱に入れられて彼の家まで運ばれたようだ。出してもらった始めの景色はベッドの上で流れるように海楼石を装着させられた。
嗚呼、力が抜ける。何も使えないなんてこんな無力になってしまったらもう、逃げられない。
ベッドに押し倒されて愛おしそうな顔で此方を見ている大将、ボルサリーノに何だか嫌だと感じない。

「ここ…わっしと会わない間、使われたのかい？」
「ううん。…そこまで発展してないし唇も奪われていないの」
「そっかァ。とても安心したよォ、君を思う存分に気分良く抱ける。ずっと…これからは永遠にこの部屋(檻)で過ごそうねェ？愛してる、A」
「ボルサリーノとなら幸せだから良いよ…私も愛してるわ」

契約に近いその言葉を最後にお互いの愛を確かめ合う夜になった。それは永遠に。