【ONEPIECE】大将と同期の中将と海賊と【短編集】 (ページ46)

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だが身近な人は容赦無しページ46

「酷いねェ～まァ、よく分かってるよAはァ」
「仕方ないのォ。…クザン、頼むぞ」
「はいはい、大人しく聞いてられるっつの…。さ、始めるか」

恐らく暴力を振るいそうな大きいオジサン二体は出て行ってもらい、一番冷静に聞いていられる護衛を横に質問の答えを待つ。
そうすると驚きの答えが返ってきた。

「A中将、貴方が…！大好きな青キジ大将と貴方がずっと居るから！！忌々しかったんですよ、ずっと中将はくっついてばーっかり居て、離れてほしかった！！」

…えーと、これは嫉妬から生まれた未遂？と思えばいいのか。だとしても離れてほしかったというが私としては無理がある。
何せ離れないのはクザンの方だ。引き離そうにも傍が落ち着くとか何だで退いてくれないし、困っているのは此方の方だし…。そう思いながらジト目で隣りの大将を見たら顔がやや怖かった。
きっと３０年以上もの付き合いの私から引き離されそうだったことに怒っているのか、何が起こっても良いように身構えた。

「…話はよく分かった。けどな、そんな理由で人をあんな様に貶めることはあっちゃならねェのよ。………これだけ覚えておけ、“他人を殺めてまで幸福になる事なんてない”のさ。あとお前の勝手な想いと感情で俺のAを巻き込まないでくれる？同期で凄く大切な人だから」
「ッ…！す、みません、でした…っ」
「そもそも離れなかったのはクザンであってサボリばっかりしているから、困っていたのは私の方なのよ。寧ろ離れてほしかったのは此方の方ね」
「えっA酷くない？俺そんなこと思われてたの」

色々と話は分かったしと、全てが終わった後に溜息が出てしまった。さてこれからどうしようか。
犯人はもう確定した為、その相手は取り敢えず隔離された。まァ散々だったが無事に終わったのでクザンにお礼を言った。

「ありがとう、クザン。そして他の皆のおかげで私は生きていられることが出来た。周りが協力して動いてくれること、そして信じてくれることが有難く幸せな事だと噛み締める機会にもなったわ。……本当に、ありがとう」
「…Aが無実になって良かった。あの記事を見た時は生きた心地がしなかったのよ？今回お前の人柄と人望が覆らせたんだ、これは誇って良いんだぞA」

きっとあの女海兵はインペルダウンで反省する事となるのだろう。
そしてこの大きな事件は幕を閉じる事となった。

私は知らなかった。私が知らない日、処刑される事が決まっていたなんて…ね。