【ONEPIECE】大将と同期の中将と海賊と【短編集】 (ページ31)

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続き6　【身バレと今の現状把握】ページ31

戻って大将をやれというのなら断る、とはっきりした意思を伝えると苦い顔をしたクザンは共に悲しそうで少し胸が痛んだ。
どうして、と言いたげなようでこんな所で暴れられては関係のない人まで居るのに巻き添えにしたくはない。だから言いたくもない言葉という刃を最後に突きつけた。

「私は、そんな…クザンが大嫌い。顔も見たくない」
「ッ…A」

動きが固まったところを武器は返して素早く駆け抜けた。今の自分は胸が張り裂けそうなくらいに辛くて泣いてしまっているだろう。
残されたクザンは片手で目元を覆い、「悪い、邪魔したな」とだけ言葉を残して部屋を後にした。とても気持ち的にAを追える気分ではない。

「………嘘の事を言いやがって…嘘でもそれは傷つくだろうよA…」

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次の目的地はアマゾン・リリーだった。
森の中で果物を採ってのんびり食べていた。心に出来てしまった傷を癒すように。
溜息を漏らして白いフードを被り市場へと歩く。
当然見慣れないので警戒され何処の誰かなどを聞かれたため、どうしようかと迷ったものの正直に自己紹介をする。

「…海軍に所属しているAです…」
「ま、まさか今海軍本部が探している人なんじゃ…？！」
「貴方今、高額の懸賞金を掛けられてるはずのマキ…！」
「どうしてこんな所に？！」

何て言えばいいのか、この状況。そう思いながら悩んでいると何事じゃと背が低いお婆さんが現れ、この騒ぎの中に入ってきた。
私を見るなり驚いた顔。

「にゃんと…？！A中将ではにゃいか！こんなとこに追ってはいかんはずじゃ、本部が大騒ぎをして新聞にも取り上げられておったが本当にゃにょか！！」
「え、新聞にも載っているの私…何でそんなに話題にしたがるのか分からないわ。大将をやりたくないから海軍から抜けただけなのに」
「この新聞からしてお主は急に消えた失踪者、と書かれておるぞ。《海軍本部大騒然！A失踪情報求ム》という見出しで見つけ次第、生かしたまま本部に差し出すようにとココに書かれておるわ」
「面倒なことを…それでここに来る途中で海賊の大砲が多く撃たれたのか私。全部弾き返してやったけれど」

そんなに凄い人なの？とその場に居たこの島の住民、マーガレットが問い掛けニョン婆が「凄いも何も実力は大将レベルと言われておるにょだぞ！」と返す。そんな凄そうに自己紹介しないでほしいとその場でAは居たたまれないのだった。
ハンコックにバレるだろうか。